2020年2月22日(土)
筑波大学附属高等学校(東京・文京区)

「はい。参考書はしまってくださいねー」という声かけからはじまった、この日の出前授業。声をかけたスタッフは、こちらの学校を卒業したOBで、よく事情をわかっています。フフフと小さな笑い声が生徒の間から聞こえました。高校2年生ともなると、授業中といえども、自分なりの時間の使い方ができてくる年代でしょう。さあ、受験勉強で忙しい生徒にも、なるほど!と思ってもらえる授業をしなくてはと、気合いを入れてスタートしました。

「新聞を読んでいる人はいますか?」と講師がマイクで問いかけます。すると、すっと手が挙がりました。「理由を聞いてみようか」と講師。挙手をした生徒に聞いてみると、「普通に読み物として面白いから」との答えが返ってきて、講師にもエンジンがかかりました。「来たな。斜め上からの答え!」。場があたたまりはじめた瞬間でした。

グループワークは、6クラスに分かれたため、会場となったホールの廊下や上階の部屋も使っての大展開となりました。また、最後には藤田大介アナウンサーが「正確に伝える」というテーマで、人に「伝わる」話し方について講義。声の大きさの工夫や、緩急のつけ方など、大学生や社会人になると急に必要になる「プレゼンテーション能力」の向上を意識した内容で、一人の男子生徒が代表者として名乗りを上げ、「伝わる」話し方に挑戦してくれました。その生徒は、ある放送局で番組のナレーションに挑戦した経験があったそうで、きっとその時の昂揚感や戸惑いなどを思い起こしながら挑んでくれたに違いありません。授業終了後に、当時のエピソードを講師である私たちに話してくれました。

経験は人を育てます。私たちの出前授業「情報の海の泳ぎ方」も、生徒が何かに興味を持つきっかけになったり、何かを判断する際の材料として役立ったり、そうした貴重な時間になっていることを信じて、この先も取り組んでまいります。

(担当/林)

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