STORY

#02
2025.04.19
恋人がいる人を好きになっちゃいけないの?

ニート生活を脱却すべく、興味もないのに高校教師になった麗美(うるみ)(しずか)(広瀬アリス)。就任早々、生徒のイジメ問題に直面した静は、したくもない説教をして事態を収拾したものの、生徒に怒ることを禁ずる教頭・新庄(しんじょう)(小手伸也)からは叱られるし、校長の京子(きょうこ)(木村佳乃)は教師を辞めさせてくれないし……。静の社会復帰は前途多難の様相で……。

静の“神説教”から数日、2年10組の生徒たちは静に反発する素振りもなく、むしろよそよそしい態度。もしかしたら生徒の親が怒鳴り込んで来るかもしれないと身構えていた静は、何も起こらないことが逆に不気味に思えて……。一方、浦見(うらみ)(渡辺翔太)のもとには女子生徒からの恋愛相談が殺到。生徒との距離感が近いことが人気の理由らしい。そんな浦見に、森口(もりぐち)(伊藤淳史)は「恋愛なんて他人が下手に首を突っ込んでこじれて巻き込まれたら厄介ですよ」と忠告するが……。

放課後、静は初めての『夜回り』に出る。生徒が犯罪に巻き込まれるのを防ぐため、教員が2人1組になって繁華街をパトロールするのだ。静は学年主任の大口(おおぐち)(野呂佳代)とペアを組んで繁華街へ出るが、大口は“好きな人”から電話で呼び出され、さっさと帰ってしまう。
結局1人でパトロールすることになった静。「何も起きませんように!」と祈るものの、2年10組の生徒、(はた)凛太郎(りんたろう)(羽村仁成)と安藤(あんどう)友理奈(ゆりな)(志田こはく)のデート現場を目撃!これって注意すべき?でも高校生ならデートくらいするだろうし……。面倒に巻き込まれたくない静は、見て見ぬフリをしようとするが……。

実は凛太郎は同じクラスの太田(おおた)璃子(りこ)(新井美羽)と付き合っていて、凛太郎の浮気を知った璃子は大激怒!一方の友理奈は「恋人がいる人を好きになっちゃいけないの?」と居直り、2人は大モメに!さすがに止めざるを得なくなった静は、騒ぎを鎮めようとして三角関係に首を突っ込むが、最悪の事態を招いてしまう……!

以下、ネタバレを含みます。

静が凛太郎と友理奈のデート現場を目撃した翌日、2人の浮気が璃子にバレ、2年10組は大騒ぎに!浮気された璃子が友理奈につかみかかろうとして、さすがに止めざるを得なくなった静は「やめなさい!」と一喝。すると友理奈は開き直り、「何で私が怒られるの?人の彼氏って好きになっちゃいけないの?大人だって不倫しますよね?」答えを求められた静は、こんなこともあろうかと事前にネットで見た内容を思い出して友理奈を諭す……「恋人がいる人間を好きになることは仕方ない…でも最低限のルールとして秦くんは太田さんにウソをついてはダメだし、安藤さんは秦くんにウソをつかせてはダメだった!……気持ちを伝えたら、秦くんがあなたをとるか、太田さんをとるか、答えを出してから、あなたは行動をとるべきだったの!それが恋人がいる人間を好きになった時の誠意よ!」。付け焼き刃とはいえ、それっぽいことが言えてホッとする静。これで騒動は収まるかも、と思っていたら……凛太郎が「確かに先生の言う通りだ…俺…俺…璃子…別れたい!」。なんと、凛太郎は友理奈の方を選んでしまい、事態はますます悪化……!

生徒の恋愛に頭を悩ます静を見て、京子がフフッと笑う。「あなたが高校生の時、付き合ってた彼のことを思い出したの」。実は静も高校生の時、彼氏に浮気されたことがあったのだ。「今となってはただの笑い話です」と受け流す静は、京子から「でもあの時、あなたはそれなりに悩んだでしょう?」と言われ、当時を思い出し……。

璃子が学校を2日間も休んだため、静は璃子の家を訪ねて学校に戻るよう説得。しかし、璃子は登校を拒否し、「しんどいよ…もう死にたい…」。その瞬間、静の脳裏に、ある葬式会場の記憶がよみがえり……「どいつもこいつも簡単に死ぬとか言ってんじゃないわよ!」とキレてしまう静。すると璃子は「なんで私が怒られなきゃいけないの!?」と逆上し、「分かった…学校に戻ってもいい。その代わり…凛太郎と友理奈を別れさせて!」と無理難題を押し付けてきて――。

翌朝、静は朝の職員会議にも顔を出さず、化学準備室にこもって説教の原稿を作成すると、登校してきた璃子と一緒に2年10組の教室へ。ザワつく生徒たちの前で、静はスマホにびっしり書いた原稿を読みながら、説教を始める……!「実はねえ…今日、私は太田さんに1つ頼まれたことがあるの…安藤さんと秦くんを別れさせてほしいって」。教室は一層ざわめき、友理奈は「先生まで私を悪者にするんですか?なんで私ばっかり責められるの?」と猛抗議。そんな友理奈に、「別に悪者にするつもりなんかない」と言う静は「パートナーがいる人間を好きになってしまう場合もあると思います。ただそんな時に大切なのが……『想像力』よ!!」。恋人を奪われたパートナーはどんな気持ちになるのか?奪って結ばれた2人は周囲からどんなバッシングを受けるのか?5年後や10年後のことまで想像して、それを乗り越えられる覚悟がある人間同士だけが略奪愛をする資格がある……そう諭す静は「そういう意味では…安藤さん、秦くんと別れたほうがいいと思う」。自分がバッシングされることも、璃子が傷つくことも想像できなかった友理奈と凛太郎。それなのに被害者面している2人に、「それ相応のことをしたんだから…周囲からたたかれる想像くらいしておきなさい!で、それを全て受け止めるくらいの覚悟をしなさい!それがあれば…この先も恋人同士でいられると思う…」。静の説教を、黙って受け止める友理奈と凛太郎。さらに静は璃子に向かって、「失恋して一番もったいないのは、憎しみにいつまでも時間を奪われること。憎しみっていうのは…過去にしかないの。憎しみにとらわれたら前に進めない。今のあなたたちの恋愛なんて…申し訳ないけど人生においてたわいのないもの。知ってる?高校生カップルの平均交際期間は6カ月から1年程度…。太田さん、あと2年もたてば、秦くんにフラれたことなんて笑い話に変わる…ただ、ここで経験したことはいつか『想像力』としてあなたの力になるわ」――。璃子だけでなく、クラスのみんなの胸に、静の言葉が響いたようで――。

廊下で静の説教を聞いていた浦見が「なんやかんや言っても生徒に愛があるんだね」と感心すると、静は「違います。高校時代、彼氏がバイト先の女子大生と浮気してフラれて3年間くらいそれを引きずってて…あの無駄にした時間を思い出したら…腹が立ってきて…思わず説教しちゃっただけです」と、あっけらかんと言い放つ。
そんな静に、またも厄介事が舞い込む!?新庄から突然、学校改革委員にスカウトされたのだ。「何で?何で?」と大困惑の静。しかも新庄は学校改革委員の委員長を退いて補佐に回り、新たな委員長には、なぜか森口が選ばれて……。ざわつく教員たちの前で、森口は「さっそくなんですが、私から…この学校改革委員における大きな決定事項をお伝えします」と宣言し、みんなに資料を見せる。資料には、生徒数名の名前が並び、その中に2年10組の生徒の名前もあり……。「ここに明記された75名の生徒を…今年度中にみなさんの力で…退学処分にしてもらいます」。言葉を失う静……。森口の企みとは――!?

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