STORY

#08
2025.05.31
静に復讐の手が迫る!?

「私は麗美静を許さない」――妹の死を(しずか)(広瀬アリス)のせいにして恨みを募らせる元教師・愛花(あいか)(志田未来)。
まさか愛花に恨まれているなんて夢にも思わない静は、近頃すっかり教師としての自覚が芽生え、自ら積極的に生徒と交流。そんな静に、彩華(いろは)(豊嶋花)が「先生、変わりましたよね。愛花先生に似てる」。彩華が言うには、愛花は生徒のことをよく観察し、悩んでいそうな子がいたら声をかけて相談に乗っていたらしい。「脇坂くんも愛花先生には心開いてたんですよ」と彩華。静のクラスの生徒・脇坂(わきさか)春樹(はるき)(萩原護)は、体調不良により長期療養中で、2年生になってからは一度も学校に来ていない。聖羅(せいら)(岡崎紗絵)の記憶では、脇坂は1年の時もあまり学校に来ていなかったようで…。静は脇坂のことが何となく気になり始める…。
一方、先日の喫煙騒動をきっかけに保護者会の信用を失った森口(もりぐち)(伊藤淳史)は、理事長(ダンカン)から「しばらく大人しくしてて」と次期理事長就任の話を保留にされ、75名の強制退学者リストの件も「しばらくやめておこう」と棚上げにされてしまう。腹の虫が収まらない森口は、目障りな京子(きょうこ)(木村佳乃)を校長の椅子から引きずり下ろすため、新庄(しんじょう)(小手伸也)と一緒に策を練り始めるが…。

そんな中、静の教師生命を脅かす大事件が勃発!2年10組の教室に突然現れた愛花が、生徒たちに向かって、「麗美静は…人殺しです」――。愛花の爆弾発言に、教室も職員室も騒然となり…!
どうすれば償えるの!?教師を辞めたら許してもらえるの!?自分自身と向き合う静の答えは…!

以下、ネタバレを含みます。

「麗美静は…人殺しです」――。2年10組の生徒たちの前で爆弾発言を放つ愛花。静は、愛花が花恋(菅原咲月)の姉だと知って呆然…。「私は許さない!絶対に!あなたに教師をやる資格はない!」と興奮して取り乱す愛花を、浦見(うらみ)(渡辺翔太)が取り押さえ…。
そのまま会議室に連れていかれた愛花は、京子や浦見、そして静の前で思いを吐き出す。イジメに悩んでいた妹に静が送った『つらかったら逃げ出してもいい』というメッセージは、決して『生きることから逃げろ』という意味ではない…そんなことは愛花もよく分かっている。静が親身になって妹の相談に乗ってくれたことも理解している。しかし結果として、静の言葉が引き金になって妹が死を選んだことは事実…。それなのに、静は今、自分の思いや考えを人に教え諭す“教師”という仕事をしている…「自分の言葉で人を死なせた人間が、なんで教師してるの?それが許せないの!私が大切にしていた生徒たちに、偉そうに語り始めた!それが許せない!絶対に!」。愛花の言葉が痛いほど胸に突き刺さる静は、泣きながら愛花に問う…「どうしたら許してくれますか?花恋さんが死んだのは私のせいです。だけど、どうしたらいいのか分からないんです!どうすればこの罪は償えるのか、私、どうすればいいんですか?」――。
すると騒ぎを聞きつけた森口と新庄がやって来て、ここぞとばかりに京子の責任を追及。しかし京子は「今はあなたに構っている場合じゃないの」と森口を無視すると、「麗美先生、2年10組へ行きなさい」。教室で待っている生徒たちに、きちんと自分の言葉で説明するよう命じる京子は、なおも横やりを入れてくる森口を「黙れクソガキ!私は名新の校長よ!」と一喝!
静は京子に言われるまま教室に行こうとするが、愛花が立ちはだかり…「私は…この人を教師とは認めない」。そんな愛花を、浦見が真っすぐな言葉で諭す…「それを決めるのは、生徒たちだ」――。

2年10組の教室に入った静に、生徒たちの質問が飛ぶ。愛花の言ったことは本当なのか?愛花の妹を殺したのか?――生徒たちの質問に答えられない静は「1日だけ待ってもらえませんか?今、この場を取り繕うだけの言葉は言いたくないから…お願いします!」と頭を下げる。
とはいえ生徒の前で何を話したらいいのか頭を抱える静に、京子が「もし、しーちゃんの生徒があなたと同じようなことをして悩んでいたら、その子を人殺しって責める?」。その言葉に、静はヒントを見つけ…。

翌日、2年10組の教壇に立つ静は、一晩考えた説教メモを見ようとしてスマホを出す…が、画面を伏せ、自分の言葉で話し始める。大学の頃からSEEというハンドルネームで日々の思いをネットに投稿していたこと……そのうち自分の考えは何でも正しいと錯覚するようになってしまったこと……そして花恋のこと……。花恋に送った『つらかったら逃げてもいい』という言葉は、『生きることから逃げろ』という意味ではない、そんなことは当たり前に伝わると思っていた。しかし、自分の『当たり前』は、人の『当たり前』ではなかった…。『当たり前』は、境遇や精神状態によって変わる。少なくともあの時の花恋には、『逃げればいい』という言葉は適切ではなかった…。「愛花先生のおっしゃる通り私は…人殺しです」。静の話を黙って聞いていた彩華が口を開く…「それで人殺しなんて…やっぱりおかしいです」。すると静は「私もそう思います」。昨夜、京子から言われたように、もし自分の生徒が同じようなことをして悩んでいたら、その子を『人殺し』だなんて絶対に言わないし、思いもしない。「もしそんなこと言うやつがいたら、ブチギレます。だから今から私は私を責める自分自身に説教するつもりで話します」。そう宣言する静は――「自分には考えを人に伝える資格がない!だから人とは接しない!それが贖罪だとでも思っているの?そんなの自己満足でしかない!私の本当の贖罪は自分の言葉を封印することじゃない!あの子のように悩んでいる子を救うことです!」――。目の前に助けを求める人がいるなら、その人を救うために自分の考えを伝えたい。2年10組の生徒たちと出会って、教師をしてみて、そう思えるようになった。言葉は時に人を追い詰めてしまう。だから伝える時は相手のことを十分すぎるくらい考えて言葉を選ばなければいけない。二度と同じことを繰り返さないために…そう自分に言い聞かせる静は、生徒たちに向かって、「まだ私をこのクラスの教師でいさせてください!」。静の気迫に戸惑う生徒たち…その中で彩華が真っ先に声をあげる。「私はこれからも先生と話したい!」。それは、2年10組、全員の総意で――。
説教を見届けた愛花に、静が駆け寄り、「私は花恋さんのためにも…教師を続けたいです。私、教師を続けてもいいですか?」。愛花は「判断するのは生徒たちだから」と言い残し、学校を後にする――。

事態は収まったものの、往生際の悪い森口は、騒動の発端となった静に責任を取らせようとする。しかし京子は「あなたがやってきたことの方が問題じゃない?」と、森口が作った強制退学者リストを掲げ、もしもの時は公表すると言わんばかりに脅しをかける…。その時、学校の外では、一人の男子生徒がじっと校舎を見つめていて…。

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