かつて百年の栄華を極めた平泉。 その高い文化に憧れ、 漂泊の俳人・松尾芭蕉はやってきました。
奥州藤原氏繁栄の象徴、中尊寺。 しかし500年を経て遺されていたのは、 逝きし世の面影だけ。 名声も栄光も、幻のように消えていました。
芭蕉は想います。 永遠の姿を留める天地自然のなか、 人の世は何と移ろいやすく、儚いことか・・・。 そのとき彼の頬をつたった涙が、 ひとつの句を生みました。 「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡」
いまも平泉を美しい自然が抱きます。 松尾芭蕉が見つめた、うたかたの夢を。