アンネ フランク  『日記を綴った家』

(2003/3/19放送)


   
オランダの首都・アムステルダム。
石畳の通りを望むこの建物で、「アンネの日記」は書かれました。


   
   
ナチス政権下の時代、ユダヤ人というだけで迫害され、15歳で命を失った少女、アンネ フランク。
彼女の家族は、狭い踊り場にある、本棚の裏側の小さな部屋で、隠れるように暮らしていました。


   
   
外へは一歩も出られず、住んでいることを、決して悟られてはいけない毎日。
足音を忍ばせ、声をひそめて、窓もほんの少しだけしか開けられません。


 
けれど、そんな日々の中でも、いつもどこかに幸せを見つけようとしていた、アンネ。


 
 
きれいな風景の写真を眺めては、そこを散歩している気分になったり。
動物のものまねをして、家族みんなを笑わせたり。
屋根裏部屋にある望遠鏡から、こっそり道行く人を眺めるのも、
ささやかな幸せ―――明日への希望のひとつでした。


 
 
「私たちは、いまなお希望を、
なにごとにつけても希望を、忘れてはいないのです」


 
 
アンネが、「心の友」へ手紙を書くように綴った日記…。
それは今、私たちに向けられている言葉です。


アンネ フランク  『日記を綴った家』

(2003/3/19放送)

今回の放送のBGM♪
 「夕べの祈り」モーツアルト

次回(2003年3月26日)の『心に残る家』は
吉川英治 『梅に生命を感じた家』をお送りします。
この回のみ放送時間が変更になり
23時33分からになります。お楽しみに。