オランダの首都・アムステルダム。
石畳の通りを望むこの建物で、「アンネの日記」は書かれました。
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ナチス政権下の時代、ユダヤ人というだけで迫害され、15歳で命を失った少女、アンネ フランク。
彼女の家族は、狭い踊り場にある、本棚の裏側の小さな部屋で、隠れるように暮らしていました。
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外へは一歩も出られず、住んでいることを、決して悟られてはいけない毎日。
足音を忍ばせ、声をひそめて、窓もほんの少しだけしか開けられません。
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けれど、そんな日々の中でも、いつもどこかに幸せを見つけようとしていた、アンネ。
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きれいな風景の写真を眺めては、そこを散歩している気分になったり。
動物のものまねをして、家族みんなを笑わせたり。
屋根裏部屋にある望遠鏡から、こっそり道行く人を眺めるのも、
ささやかな幸せ―――明日への希望のひとつでした。
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「私たちは、いまなお希望を、
なにごとにつけても希望を、忘れてはいないのです」
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アンネが、「心の友」へ手紙を書くように綴った日記…。
それは今、私たちに向けられている言葉です。
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今回の放送のBGM♪
「夕べの祈り」モーツアルト
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次回(2003年3月26日)の『心に残る家』は
吉川英治
『梅に生命を感じた家』をお送りします。 この回のみ放送時間が変更になり 23時33分からになります。お楽しみに。
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