ディレクター日記〜正岡子規(2006/2/15放送)〜 根岸の子規庵は、まわりをすっかりビルやホテルに囲まれ、そこだけ当時のままに、時間が止まったような佇まいです。 子規が句に詠み、日記に記した糸瓜棚は今も健在。ただこの季節は冬枯れていてちょっと残念でした。この糸瓜棚が青々と茂り、たわわに実る命の力が、病床の子規の目にどのように映ったのだろうか・・・ 今回は、「病牀六尺、これが我世界である」と記した子規の目線での撮影を心がけました。そのイメージを再現するために特別に蒲団を敷いて撮影さてていただきました。 普段、子規庵には蒲団はありませんが、子規が愛用していた文机を忠実に再現したものが置かれています。左足が痛くて曲がらないので、左足を立て膝にできるよう切り込みがなされた特注の文机です。糸瓜棚に見事な糸瓜が実る頃、是非この机の前に座って同じ世界を眺めてみてください。 ★「子規庵」 東京都台東区根岸2-5-11 TEL:03-3876-8218 |