■プッチーニ　『母の愛を受けて育った家』　2001/8/22放送

イタリア トスカーナ地方にある、中世の趣を残した町ルッカ。 ここに、オペラ「蝶々夫人」の作者、プッチーニの生家があります。

彼はこの地で、代々教会のオルガン奏者を勤めた音楽家の家に生まれました。

物心ついたときから父親にオルガンの弾き方を教わっていたプッチーニ。 陽気でやんちゃだった彼は、鍵盤の前でじっとしていることが出来ず、よく叱られていました。 そんな時はいつも、母が優しく励ましてくれたのです。

それはプッチーニが５歳の時でした。 突然の父の死…。 一家が貧しい生活を強いられるようになっても、母は彼の才能を信じて、音楽の勉強を続けさせます。 彼はそんな母のために努力を重ね、１４歳から教会のオルガニストを勤めながら、オペラ作家への道を懸命に歩いて行きます。

ところがようやく音楽学校を卒業した翌年、母は、５３歳で亡くなってしまうのでした。

「蝶々夫人」や、「トゥーランドット」などのオペラで、献身的に尽くしながらも非業の死を迎えてしまう女性を描いたプッチーニ。

その、胸をしめつけられるようなメロディは、この家で育まれた、母への限りない想いを奏でています。

■プッチーニ　『母の愛を受けて育った家』　2001/8/22放送

ディレクター日記

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