アメリカ・デトロイトの西にある町・ディアボーン。
その郊外に建つ、ひときわ大きな邸宅。
「自動車産業の父」と呼ばれた、ヘンリー フォードの家です。
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51歳で建てたこの家は、貧しい開拓農民の子として生まれた彼が、やっと手にした、「夢」の住まいでした。
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彼は胸のポケットにいつも、小さなノートを入れていたといいます。
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クリスマスに、オレンジをひとつもらえるだけで幸せだった、少年時代。
中学を出てすぐに工員となり、働きながら、ガソリンエンジンの車を開発した日々・・・。
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ひたむきに生きてきた過去があって、今の自分がいる。
そのことを決して忘れないよう、ひとつひとつの思い出を、書き記していたのです。
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普段は質素な服を着て、妻の素朴な手料理を食べ、ぜいたくを好まなかった彼は、生涯をかけ、誰もが手の届く、安くて快適な車を送り続けました。
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ひとりの労働者、ヘンリー フォードとして。
夢を持ち、働く人々のために。
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今回の放送のBGM♪
曲 Every Now And Then
唄 Art Garfunkel
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次回(2003年1月15日)の『心に残る家』は
ポール・セザンヌ
『晩年を生きたアトリエ』をお送りします。お楽しみに。
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