宋慶齢  『未来に向かい続けた家 』

(2005/3/2放送)


北京市、西城区にあるこの建物は、
中国革命の母と称えられる、宋慶齢が暮らした家です。


   
かつて、ラストエンペラー溥儀が産まれたこの敷地に、
宋慶齢がやってきたのは70歳のこと。


   
中華人民共和国の副主席として多忙な毎日の中、
夫・孫文の写真を見つめていると、
彼女の胸に、ここまでの道程が蘇ります。


   
   
アメリカの名門・ウェスレイアン大学を卒業後、孫文と出会い、
日本に亡命した彼と22歳で結婚。
革命の指導者となった夫が病で倒れたのちも、
彼の意志を継ぎ、
この国に平和をもたらすことこそ天命だと誓って闘い続けた日々…。


   
彼女は決して歩みを止めようとはしませんでした。
婦人解放を訴え、児童の福祉・教育事業に力を注ぎ、
世界平和運動を続けるのです。


   
「われわれは、われわれ自身の前途が、
光明あるものだと信じています」


   
宋慶齢の眼差しは世界中の人々に、
明日を生きる力を届けてくれます。
陽だまりに建つ、この家から。


宋慶齢  『未来に向かい続けた家』

(2005/3/2放送)

今回の放送のBGM♪
「誘惑の街」唄 サンディ ラム
次回(3月2日)の『心に残る家』は
昭和天皇『思い出の地、天鏡閣』
をお送りします。
お楽しみに。