ギュスターヴ・モロー
Gustave Moreau(1826〜1898) 画家
 印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローは、聖書やギリシャ神話をおもな題材とし、想像と幻想の世界を描いた画家であった。彼の作品は19世紀末のいわゆる「世紀末」の画家や文学者に多大な影響を与え、象徴主義の先駆者とされている。
1826年、パリに生まれた。1846年、エコール・デ・ボザール(官立美術学校)に入学。ロマン派の旗手ウジェーヌ・ドラクロワのアトリエにも出入りし、影響を受けている。
その後、モローは次第にサロンから遠ざかり、パリのラ・ロシュフーコー街の屋敷に閉じこもって黙々と制作を続けた。彼が1852年から終生過ごしたこの館は、遺言により「ギュスターヴ・モロー美術館」として公開されている。
close