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2012/12/12 晩年、安らいだ地 |
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伊豆修善寺。 川のせせらぎに耳を傾けながら道を行くと、 作家、芥川龍之介が長く逗留した、宿に出会います。 |
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心の病を患っていた彼が静養のため、 この水に囲まれた静かな宿に来たのは、３３歳、大正１４年のこと。 |
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若くして文壇に登場し、人気作家となった芥川でしたが、 親戚の借金を背負うなど、波乱の人生を歩んでいました。 |
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そんな作家が、ここではのんびりとした時を過ごしました。 原稿の催促に追われながらも、読書をしたり、温泉を楽しんだり、 心身を癒すように、日々を楽しんだといいます。 |
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特に温泉が気に入った彼は、友人や親戚に手紙を書き、 愛嬌たっぷりに、こんな絵を添えました。 |
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「ここのお湯は水族館みたいだ。これだけでも一見の価値あり」 |
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やがて東京へと帰った芥川。 この二年後、彼は生涯を閉じたのです。 |
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ここは、３５年の人生を駆け抜けた作家が、 晩年に安らいだ地でした。 |
| 国：日本 静岡県伊豆市修善寺 人：芥川龍之介 晩年、安らいだ地 |
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曲名：夕暮れの山小屋で
作曲：羽毛田 丈史 |
