■  2007年11月4日 放送
紅葉が美しい古都・奈良で開催された第59回正倉院展。
『奈良の大仏』で知られている東大寺の大仏殿北西に位置する、天平の宝物を今に伝える正倉院は、聖武天皇が建立しました。
聖武天皇が亡くなった756年、妃であった光明皇后が聖武天皇のいわゆる四十九日に遺品約650点を東大寺に奉献したものが、正倉院に保管され、そしてそれらが正倉院宝物のはじまりとなりました。その後、多数の美術工芸品を収蔵し、その総数は9000点を超え、正倉院はシルクロードの東の終点といわれています。
今回は展示品を紹介すると共に、正倉院事務所の北啓太所長にお話を伺います。正倉院の宝物を守ってきたのは、いわゆる校倉造(あぜくらづくり)に代表される建物だけではなく、天皇の許可なしに入倉を禁じる勅封制度や宝物を大事に思う人々の手によって守られてきた結果だと述べています。
さらに、普段は見ることのできない正倉院宝物の点検作業風景や、正倉の内部までご紹介します。


奈良・正倉院にて
宮内庁正倉院事務所 北啓太所長と久能キャスター