■ 岩船寺(がんせんじ)   6月22日放送

京都と奈良の県境に建つ岩船寺は、天平元年(729年)聖武天皇の勅願で建立されたと伝えられる。最盛期には39の坊舎を数えていたが、その後大半を焼失、江戸時代初期に復興された。
行基の作と伝えられる本尊・阿弥陀如来坐像等、数多くの寺宝が拝観できる。
関西花の寺第十五番霊場にふさわしく、境内は四季折々の花に彩られる。
浄瑠璃寺にいたるまでの山道には石仏が点在し、素朴な山里の風情が心を和ませる。




奈良との県境にある相楽郡(そうらく)加茂町。
穏やかな丘陵に囲まれた当尾(とおの)の里には鎌倉時代に、都の名匠によって刻まれた石仏が点在しています。


山道をたどると、歴史を伝えるわらい仏が迎えてくれました。
笑みをたたえた表情に心が和みます。


緑深い山あいに佇む天平の古刹・岩船寺。
あじさい寺とも呼ばれ、この時期は、色とりどりの紫陽花が伽藍を美しく彩ります。


本堂に安置されるのは四天王に守られた阿弥陀如来坐像。このお寺の、かつての栄華を偲ばせるものです。
本尊の脇に並ぶ数多くの仏像は、いずれも由緒あるもので、厳かな雰囲気が漂います。

静かな境内を見渡せば、鮮やかな朱の色が緑に映える三重塔。

屋根の四隅を支える天邪鬼に心ひかれます。


梅雨空に色を添える紫陽花が、やすらぎを与えてくれる岩船寺です。


山門をくぐると、紫陽花を撮影するスチール・カメラマンの数にびっくり!
今年は春から暖かい日が続き、雨も少なかったので、紫陽花の色づきがあまり良くないそうです。
それでも色とりどりの花で埋め尽くされた境内は、見ごたえがあります。
種類も豊富なので、開花の時期が少しずつずれており、例年なら7月中旬までは花を楽しむことができるそうです。
お寺のある一帯は当尾磨崖物文化財環境保全地区。都会の喧騒から離れ、のんびり石仏めぐりをしながら散策するのが、このお寺を訪ねる最良の道でしょう。


「 二人だけの場所 」
演奏/作曲:久石 譲