■ 退蔵院・玉鳳院(たいぞういん・ぎょくほういん)   12月28日放送
1月7日から特別公開される、妙心寺の塔頭・退蔵院は庭が有名なお寺です。室町時代の画聖といわれた狩野元信の作った庭「元信の庭」は、枯山水の庭園美を余すところなく表現している傑作庭園として知られています。室内から見るこの庭は、あたかも額に入った絵のようだといわれます。また「余香苑」は深山幽谷を思わせる森木立の遠景と池の風情が絶妙のバランスを見せる大庭園です。
 1月11日から特別公開される玉鳳院は、47もの妙心寺の塔頭の中でも中心的な存在です。妙心寺の開祖がその脇で入滅したといわれる「風水泉」といわれる井戸、妙心寺を離宮から禅寺に変えた花園上皇像、見事な雲竜図など見所がたくさんあります。 広大な妙心寺境内の中にある特別公開の二名刹です。




大寺院・妙心寺は、四十七の塔頭と呼ばれる小寺院を持ちます。そのひとつが一月七日から三月十八日まで特別公開される退蔵院です。

迎えるのは、普段目にふれない、狩野了慶の見事な襖絵。そこには三百年以上前の風景が広がります。




窓は額縁、庭は一幅の名画。狩野元信 作の小宇宙は、見る者を室町の浪漫にいざない、冬の霧雨にぬれる花や石が、心に泌みます。



花の季節には目もくらむ名庭となる、今は冬枯れの余香苑を歩く時、ふと思う言葉があります。
「冬きたりなば春遠からじ。」



同じく特別公開される玉鳳院は、妙心寺の象徴ともいえるお寺です。



妙心寺の開祖の墓所となった井戸。
花園上皇が離宮を禅寺としたのもこの地です。


妙心寺の数多い雲竜図の中でも、その生命感が際立つ竜の姿。

いにしえの人々が願った天の恵み・・・
冬の雨が、寺を静かに包みます。


退蔵院の庭園は、本来冬見るよりも美しい季節はほかにあります。しかし、冬は冬なりの美しさがあり、大いに感銘を受けました。お庭は当然動かない上に広く、全体を見ないとわけがわからない平面的な作品なので撮り方が難しいものです。おまけに冬枯れということもあって苦戦するかと思いきや、それなりに見栄えがする上に一輪の椿などが添えてあるとひときわ際立って見えます。
玉鳳院は、雲竜図が見事。妙心寺といえば雲竜図、というくらい傑作が多いけれど、迫力や筆致においては相当なものがあります。特別公開のときしか見られないものだけに、ぜひ見逃さずじっくり鑑賞したいものです。


「 The Music Room 」
演奏者:MAIA