■ 海福院・東林院(かいふくいん・とうりんいん)   1月11日放送
妙心寺の塔頭 海福院は安土・桃山時代の武将、福島正則の創建で菩提寺でもあります。正則は関が原の戦いの功で徳川幕府から安芸50万石を領しますが城の修築を咎められ信濃に転封され不遇の中に没します。寺には正則ゆかりの品をはじめ狩野探幽のいたずら書き、隠れ茶室、丸山応挙の手水など歴史の教科書には記述されることのない意外な出会いに溢れています。
沙羅双樹で有名な東林院はこの時期、坪庭が千両の実で埋め尽くされ一見の価値があります。一月の末まで振舞われる小豆粥はかっては七草粥と同様に一般的だったものですが今では禅寺だけに残る新春風物です。





妙心寺の塔頭 海福院は
秀吉・家康に仕えた福島正則の菩提寺。

正則は勇猛な武将として知られ
寺に残る3メートルもの長い槍が豪放さを物語ります。



妙心寺の法堂に雲竜を描くため海福院に逗留した狩野探幽が深酒の勢いで絵を書いてしまった襖。
酔っても絵筆を持った巨匠・探幽です。



仏間の隣には襖の裏に茶道具が隠された部屋。
禅僧の茶の湯が戒められた時、密かに楽しむための隠れ茶室。

埋もれた歴史を垣間見る海福院です。



同じ妙心寺山内にある東林院。

千両の赤い実が冬の寒気を和らげてくれるようです。


1月末まで希望者に振る舞われる小豆粥。 小正月に食べると1年間の邪気を払うと言われる新春ならではのもてなしです。


海福院は殆ど公開していないので資料がなく打ち合わせに行ってはじめて正則ゆかりの寺だと分かりました。
住職が親切に色々教えてくれましたが初めて聞くことばかりで驚きの連続です。
正則の子女が中宮として天皇の母となった事。そのため海福院では菊の御紋の使用が許されている事。江戸中期には子孫が尊王論を掲げて倒幕を計った事(宝暦事件)等々。
正則一族の話は連続ドラマのようで結構感動してしまいました。
小さな寺に歴史の裏側の史実がテンコ盛り。奥の深い海福院でした。


「 elegie 」
作曲者:ROLF LOVLAND
演奏者:Secret Garden