■ 建仁寺(けんにんじ)   1月25日放送

宋から帰朝し、禅宗を伝えた僧・栄西が鎌倉時代に創建した建仁寺はわが国初の禅寺です。その当初は禅宗だけでなく、真言宗、天台宗の三宗兼学の道場でもあったといい、権威を誇っていました。勅旨門、三門、法堂、方丈と一直線に並ぶ壮大な七堂伽藍はその名残を今に留めています。
また建仁寺は貴重な美術品を多く所蔵しています。方丈の襖絵は近代の大家・橋本関雪の作。中国絵画の影響を受けたその作風は禅寺にふさわしいものです。法堂の天井には昨年、創建800年を期して描かれた双龍図が睨みを利かせています。
また、このたび修復された浴室は禅寺の本山には欠かせない七堂のひとつ。湯気を沸かして浴びる蒸し風呂は僧だけでなく町民にも振舞われたといいます。




中国で修行した僧・栄西が鎌倉時代に創建した建仁寺。
このわが国初の禅寺は、美術品の宝庫でもあります。


均整の取れた優美な方丈を飾るのは、近代の日本画の大家、橋本関雪による襖絵です。



中国に影響を受けたその画風は、禅寺の風格がにじみ出るかのようです。


江戸時代の絵師、俵屋宗達の筆になる、風塵雷神図は、荒ぶる神の隆々とした力強さが印象的です。



また、江戸時代に再建された法堂の天井に昨年、描かれたのは双龍図(そうりゅうず)です。
一対の竜が阿吽の呼吸で邪悪なものを睨み返しています。


そして、このたび修復され、特別公開されているのは、江戸時代の浴室です。


古の蒸し風呂にも、禅寺の文化を偲ばせる建仁寺です。


昨年、完成した法堂の天井「双龍図」。禅寺の法堂に雲龍図はつき物ですが、たいていは1匹。2匹というのはまずありません。
で、その完成披露の法要に招かれた別の寺院のお坊さんが、「うちのは一龍(流)、お宅は二龍(流)やな」と言ったとか言わなかったとか。まさに問答を能くする禅寺ならではのやりとりじゃないでしょうか?
ちなみに寺を創建した栄西は一般に「えいさい」と呼ばれますが、お寺によると本来は「ようさい」と読むらしいのです。番組上は慣例に従って「えいさい」で統一していますが。
それにしても、建仁寺は祇園に近いのであたりの気色が堪えられません。舞妓はんもちらほらと道を行かれますし・・・。仕事でなければ昼酒を聞こし召しつつ、そぞろ歩きと参りたいところですが、そうは問屋が卸さない。


「 Desert Capriccio 『臥虎藏龍』Soundtrack 」
作曲者:Tan Dun
演奏者:Yoyo-Ma with Shanghai Symphony Orchestra