■ 等 持 院(とうじいん)3月22日放送

1341年、足利尊氏が夢窓国師を開山として創建された禅寺。当初は北等持寺と称しましたが、尊氏没後ここで葬儀を行い、尊氏の法号をとって等持院と改めました。以後足利歴代将軍の廟所となり、足利氏の菩提寺となりました。
幾度かの火災をこうむりましたが、その度に再建され、現在に至ります。
霊光殿には尊氏公が日頃念持仏として信仰された地蔵尊を本尊として、足利歴代の将軍像が安置されています。
庭園は夢窓国師作として伝えられる三大名園のひとつ。それぞれ趣が異なる、東の「心字池」と西の「芙蓉池」、ふたつの苑池からできています。また、庭園のほぼ中央にあたるところに、尊氏の墓と伝えられる宝筐印党があります。




衣笠山の麓に建つ等持院は、足利尊氏が創建した禅寺です。


応仁の乱など戦火に見舞われましたが、その度に再建され、能や茶の湯など 日本文化の源を築いた室町時代の歴史を今に伝えます。



本堂脇の霊光殿(れいこうでん)に安置されているのは、足利歴代将軍の木像です。

人間味あふれる表情が、それぞれの風格を彷彿させて、波乱に富んだ生涯を 静かに語りかけてくるようです。



書院前に広がる庭園。
日常の憂いをしばし忘れ、そのおおらかな空間に身を委ねれば 心が和みます。




木立の間から侘びた佇まいをのぞかせる清漣亭(せいれんてい)。
数寄屋造りの茶室に座わって、四季折々の風情を楽しんだ故人の心が、そぞろに偲ばれます。


この時期、庭を引き立てるのは、樹齢およそ四百年の有楽椿(うらくつばき)。
色も形もやわらかい花が、今年もまた、京の都に 春の訪れを告げています。




等持院と書かれた大きな看板を目印に門をくぐると、いきなり参道の両脇に民家が現れ、一瞬道を間違えたのかと心配な気持ちになります。やがて墓地が見えてきて、「ここで良かったんだ!」と思ったのは、おそらく我々スタッフだけではないだろうと思います。
墓地の入り口には、映画監督・マキノ省三氏の銅像が立っています。明治の頃、敷地内の一部に映画撮影所が建設され、日本映画草創期の傑作が数多く作られたと聞き、納得しました。
霊光殿に安置されている足利歴代将軍の木像は、まず、その数の多さに驚かされます。また、表情がとても人間的で、とくに尊氏公のやさしそうな表情は意外に感じられました。
 書院前の庭園はふたつの池を中心に構成されています。番組で紹介したのは「芙蓉池」と呼ばれる池泉廻遊式庭園。方丈背後からと書院からの二方向の眺めを考えて設計されているそうです。
かつては衣笠山を借景に作られていたそうですが、現在は茶室・清漣亭のすぐ後ろに大学の校舎が迫っており、誠に残念です。ただ、このおおらかな雰囲気の庭園は本当に落ち着くところです。
書院ではお抹茶(有料)をいただくことも可能ですので、時間のある方は、のんびりされることをオススメします。
 最寄のバス停は立命館大学前ですが、まわりの住宅地の中に入ってしまうと狭い路地が続き、迷ってしまいます。お寺の方によれば、大学内を抜けるのがわかりやすく、近道だとか。参考までに。


「 WISPERING WILLOWS 」
作曲者:Steve Raiman
演奏者:Steve Raiman