■ 智積院 (ちしゃくいん) 6月7日放送

智積院は成田山新勝寺、川崎大師平間寺、高尾山薬王院の三大本山をはじめ全国に三千余りの末寺を有する真言宗智山派の総本山。
豊臣秀吉がこの地に息子・鶴丸の菩提を葬うため祥雲寺を創建したのが始まりで、江戸時代には布教とともに学山として栄え、全国から千数百人の学問僧が集まり勉学に励んでいました。
日本を代表する障壁画として有名な長谷川等伯一派の国宝「桜図」、「楓図」は火災によって原形の4分の1以下になっていますが、当時の主流をなす狩野派に対立した等伯の気概が感じられる作品です。




真言宗智山派の総本山 智積院。
サツキの花に彩られた広い境内を爽やかな初夏の風がわたってゆきます。



解放的な境内とは違って堂の内部は濃厚な真言密教の世界。

仏に刃向かう者を退治する不動明王の迫力に私は自然と手を合わせていました。



「青葉祭」に無料公開される書院を飾るのは復元された長谷川等伯一派の襖絵。


桜図は 等伯の子、久蔵の作。
久蔵は翌年26歳の若さで他界します。

悲しみを乗り越えて楓図を書き上げた父・等伯。
桃山時代の気風が凝縮された襖絵です。



書院前には深山を思わす「利休好み」の庭園。

絢爛豪華な襖絵で高揚した心が落ち着きを取り戻します。



間もなく庭はサツキの花で埋まり華やかな姿を見せる智積院です。



京都市内の大路に面して大きな門があるのは八坂神社と智積院だけだとか。
中に入ると広大な境内に驚かされます。
国宝の障壁画は近年復元されたもので、実物は収蔵庫に展示されています。
画面から盛り上がる大きな桜の花は必見の価値がありますが、鮮やかな色彩と襖絵としての雰囲気を持つ復元されたものも捨てがたく、見比べる楽しみがあります。


「 PURELY RAIN 」
作曲者:Hiroshi Ohhashi
演奏者:Voice of Eros