■ 八坂神社 (やさかじんじゃ)7月5日放送

祇園のシンボルともいわれる八坂神社。円山公園を背後に控えた境内には、祇園造りと呼ばれる本殿が立ち、京の中でも最も庶民信仰のあつい神社のひとつです。
日本の夏を代表するお祭りのひとつ、祇園祭は八坂神社の祭礼。平安時代の869年に疫病が流行したとき、これを鎮めるために日本全国の国数の鉾66本を立て、祇園御霊会を行ったのが始まりと伝えられます。
7月、京の街は祇園祭一色にそまり、お囃子の音色が暑い夏の訪れを告げます。




千三百年も前から祇園の地に鎮座し、厚い信仰を集めてきた八坂神社。
ひときわ目立つ楼門をくぐると、去年四十年ぶりの修復を終えた本殿が、降りしきる雨の中でも鮮やかに輝きを放っています。



梅雨明けが待ち遠しくなると、京の街は祇園祭一色に染まります。

平安時代に流行った疫病を封じるために行われたのが祭りの起源。
十日に行われるみこしあらい神輿洗は、八坂神社の神霊・スサノヲノミコトを祀る神輿を四条大橋まで担ぎ出し、鴨川の水で洗い清める行事です。



このご神水(しんすい)を浴びると厄除けになると伝えられ、毎年多くの人で賑わいます。

千百年の伝統が暮らしに根ざす祇園祭です。


四条高倉にある『亀廣永(かめひろなが)』では、菊水鉾(きくすいぼこ)に献上されるお菓子が作られます。
前の八坂神社の宮司が名付けたという「したたり」は、黒砂糖の風味豊かなお菓子。



琥珀の透明感が涼を呼び、みずみずしい口あたりが暑い京都の夏を彩ります。



京都にはお祭りがとても多くあるそうですが、その歴史や豪華さ、一ヶ月にもわたる規模の大きさからいって、祇園祭が京都を代表するお祭りだと思います。
日替わりでいろいろな行事が行われますが、今回の番組では10日の「神輿洗」という神事を紹介しました。これは八坂神社の祭神をのせる神輿を清める行事で、17日には「神幸祭」が行われ、本殿より神霊を移された三基の神輿が氏子町をめぐり、四条御旅所へ向かいます。神輿は24日の「還幸祭」で本社に還り、28日に再び「神輿洗」が行われ、神輿を清めた後、格納されます。
祇園祭といえば、すぐに山鉾巡行をイメージしますが、八坂神社の神霊が氏子の町々を渡御する神事も見逃せない行事のひとつだと思いました。

亀廣永の「したたり」は、1970年から菊水鉾に献上されてきたお菓子です。お祭りの間に開かれる金剛能楽堂の献茶席に用いられるもので、以前は毎年お菓子を変えていましたが、「したたり」が生まれてからはずっとこのお菓子に決められたほど評判が良かったそうです。沖縄産の黒砂糖と糸寒天で作られる琥珀羹は、冷たくひやしていただくと口あたりもよく、あとをひかない甘みが人気のようです。
※能楽堂は移転し、今年から新しいお茶席で献茶されるそうです。


「 Legend of the Heike(Heike Monogatari) 」
作曲者:Ron Korb
演奏者:Ron Korb