■ 金胎寺 (こんたいじ) 8月30日放送

和束町は奈良の都に程近い茶作りの盛んな山深い里。鷲峰山に建つ金胎寺は今から1300年ほど前、修験者の祖といわれる役行者が修行した地に開かれた古寺です。室町時代の初め、吉野から逃れ出た後醍醐天皇はこの寺に立ち寄ったといい、境内にはその跡が残ります。
行者堂の前では9月第1日曜日に護摩焚きが行われます。修験者たちが無病息災厄除けを祈願して開かれる護摩供養には普段は静かな境内に信者たちが集まります。このときに公開されるのが、鎌倉時代に伏見天皇の勅願で建てられた多宝塔。堂内には伏見天皇の守り本尊である愛染明王が祭られています。
また、内部の壁には真言宗の八祖という僧や八方を守る天神が描かれています。




都の南にあるのどかな山里、和束町(わづかちょう)。
その山間(やまあい)の気候が育むお茶は、古くから都に献上されてきました。


この地には千三百年以上も昔から崇められてきた、修験の山があります。



その頂近くに佇む金胎寺はかつて後醍醐天皇が一服したという、由緒ある寺。



静けさに包まれた境内は降り積もった歴史の重みを感じさせます。


この寺では年に一度、修験者が集まり、護摩焚きが行われます。
それは、日々の平穏を願う人々によって数百年もの間、受け継がれてきた大切な行事です。



その日に扉が開かれる鎌倉時代の多宝塔。

中に祀られている愛染明王は眼光鋭く、邪悪なものを射すくめるようです。



そして壁に描かれた偉大な僧侶たちが塔を守っています。




山から望む絶景に心が洗われます。




和束町には東海自然歩道というハイキングコースが設定されています。その山道はそれなりに高低差がありますが、一面の茶畑を縫うハイキングはこれから秋にかけて山歩きが好きな方には格好のエリアではないでしょうか。
そのコースにもなっている鷲峰山(じゅうぶさん)(標高682m)の山頂に金胎寺はあります。撮影中も山道をハイキングしてきた方が境内を拝観されていました。
ちなみに宇治茶のブランドで販売されているお茶の5割近くは実は和束町産。宇治では加工、包装しているのみというお茶も多いとのことですから、逆に言うと和束のお茶は折り紙つきということでしょう。
和束茶としても缶入りなどが町で売られており、水が良いせいか香りも良いです。


「 Sunrise 」
作曲者:Eventyr
演奏者:Eventyr