■ 大覚寺 (だいかくじ) 10月4日放送

日本最古の人工の大沢池。その辺に嵯峨天皇が離宮として造営したのが大覚寺の前身、嵯峨院です。のちに大覚寺となり親王・貴族の男子が住職に就く門跡寺院として栄え、鎌倉時代の末には亀山法皇・後宇多法皇がここで院政を行ったため嵯峨御所と呼ばれました。
この皇統は大覚寺統(南朝)と呼ばれ足利尊氏の擁立する北朝と対立。1392年、南北朝講和が大覚寺の正寝殿で成立しました。現在の建物の大半は江戸時代の建築ですが皇室ゆかりの建物を移築するなどして、王朝の気品を今に伝えています。




嵯峨野、大沢の池に面した真言宗大覚寺派の大本山 大覚寺。


810年、嵯峨天皇の離宮として造営され、雅な御所風の造りから嵯峨御所とも呼ばれています。



寝殿を飾る「紅白梅図」。
秀吉に仕えていた狩野山楽が咲き誇る紅梅を徳川家になぞり、片隅の白梅に滅び行く豊臣家への想いを込めて描いた傑作です。



柱を雨、床を稲妻に見立てた「村雨の廊下」。
大覚寺は隅々まで意匠が凝らされています。


11月30日まで開催される特別名宝展。
千年以上もの時を経た真言密教の中核をなす仏像や曼荼羅。



頼朝・義経が愛用した太刀「薄緑」などの寺宝が公開されています。



まもなく嵯峨菊の香りに包まれる大覚寺。
池をわたる風が日ごとに冷たさを増してきます。



大覚寺は11月には600鉢の嵯峨菊に包まれます。この菊は大沢池の野菊を改良して茶筅状の細い花弁をつける独特な品種。
特別名宝展と嵯峨菊を同時に見ることができる11月は大覚寺のベストシーズンかもしれません。
番組の中で触れた狩野山楽は秀吉の小姓の時、秀吉に画才を認められて頭角を現わします。
その後関が原の戦いで西軍が破れ政権を握った徳川家の命で作品を描きましたが豊臣家恩顧の画家であることを誇りとし、生涯を京都で活動し狩野派のなかでも「京狩野」と呼ばれています。
「紅白梅図」はそんな反骨の絵師山楽の代表作です。


「 Transformatoin 」
作曲者:Diane Arkenstone
演奏者:Diane Arkenstone