■ 龍泉菴 (りょうせんあん)  1月10日放送

妙心寺の塔頭「龍泉菴(りょうせんあん)」は、妙心寺の南門を入ってすぐ右手にあります。1481年(文明13年)、妙心寺六世・雪江宗深が景川宗隆(けいせんそうりゅう)に敷地を付与して創建された龍泉派の本庵です。
建物は、江戸時代前期の特徴を伝える遺構として京都府指定文化財に登録されています。妙心寺の塔頭の中で最大規模を誇る方丈の襖絵は、1999年(平成11年)、開祖が亡くなって500年に際し、張り替えられたもので、日本画家・由里本出(ゆりもと いずる)氏によって描かれました。「自然を大切に…」と祈りを込めて描かれた作品は、日本の山岳や海などの四季の様子が表現されています。



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京都屈指の禅寺「妙心寺(みょうしんじ)」は、塔頭(たっちゅう)と呼ばれる46の小寺院を持ちます。


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そのひとつ『龍泉菴(りょうせんあん)』。
室町の創建から520年余り、初めて特別公開されています。

この寺を開いた景川宗隆(けいせんそうりゅう)は、「禅の道には、この人」といわれた高僧です。


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「妙心寺」の塔頭の中でも最大規模を誇る「方丈」。

内部は、禅寺には水墨画という常識をくつがえす不思議な空間。
日本画家・由里本出(ゆりもといづる)によって描かれた72枚の襖絵は、見るものを幻想の世界へ誘います。


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中でも、龍をモチーフにした「昇龍図」は、圧倒的な輝きを放ちます。

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安土桃山時代の絵師・長谷川等伯(とうはく)作「古木猿猴図(こぼくえんこうず)」は、貴重な寺宝のひとつ。
愛らしい姿に心がなごみます。


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いにしえと変わらぬ趣きを持つ「書院」。
『龍泉菴(りょうせんあん)』の長い間止まっていた時間が、今 静かに動き始めています。


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 「龍泉菴(りょうせんあん)」が、一般公開されるのは創建から520年余り初めてのことです。(特別公開は1月10日〜3月18日)
長い封印を解かれたお寺は、撮影に伺う前に思い描いていたイメージとは全く違うものでした。
実に華麗で豪華。72枚の襖絵は、見るものを圧倒させるほど、力強いタッチで描かれており、必見です。
また、長谷川等伯作「古木猿猴図(こぼくえんこうず)」も見逃せません。今年は申年ということもあって、より一層ありがたい気分にさせてくれます。


「 Dreaming of You 」
作曲者:2002
演奏者:2002