■ 真如院 　（しんにょいん） 　　10月30日放送 日蓮宗大本山本圀寺の元塔頭で１５３５年日映上人により創建されました。 足利十五代将軍義昭が宿院としていたため、当時日の出の勢いだった信長は、名ばかりの将軍とはいえ義昭の歓心を買うため名庭を贈ることが最も効果的であると考えました。足利氏は代々庭園に深い造詣を持ち、義昭も大の庭園愛好家だったのです。 こうして作られた庭は、鱗石を敷き詰めた意匠が他に例を見ない独特な名園です。 現在の庭は当時の絵図を基に残っていた石組み・鱗石を使って昭和３６年に復元されたものです。

五条通り近く、細い通りに面して佇む真如院。

織田信長が、将軍・足利義昭をもてなすために造営させた 枯山水の庭が、十一月七日まで公開されています。

それまで白砂や小石で表現していた川。 この庭では、薄く平らな石を鱗状に敷き詰める 全く新しい技法で写実的に急流を表現しています。

新しい物好きと言われた信長の人となりが偲ばれる 真如院の庭園です。

程近い三丘園は、明治に建てられた町家を 宇治茶の老舗が茶店として開放しています

柔らかな電球の灯と坪庭が生み出すくつろぎの空間。

珍しい抹茶仕立てのほうじ茶の香りが 京の風情を深めてくれます。

三丘園はこれまで取材した町家より小さめで、身の丈に合った広さと久しぶりに見る電球の灯が不思議に居心地が良く、畳に寝転んで昼寝でもしたくなるほどです。 紹介した抹茶仕立てのほうじ茶もおいしいのですが、一番のお薦めは抹茶ピーナツ。ピーナツの塩味とコーティングした抹茶のほのかな甘味が絶品です。 京観光で疲れたらこんな茶店で憩うのも楽しいと思います。ただし観光シーズンはいつも込み合っているので、閉店間際がお薦めです。

「 Over Spray 」 作曲者：Miki Kuwabara 演奏者：Oriental Homeward