■ 泉涌寺 (せんにゅうじ)
  2月5日放送


空海(弘法大師)が小さな草庵を建てたのがこの寺のはじまりで、建保6年(1218)に月輪大師によって伽藍が建てられました。
その際に寺地の一角から清らかな水がこんこんと涌き、泉ができあがったことから寺名も泉涌寺になったといわれています。この泉は今も枯れることなく湧き続けています。
後鳥羽上皇がこの寺を厚く信仰するようになってから皇室との関係が深まり、歴代の天皇や皇族に信仰され代々の皇室の菩提所ともなっています。



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東山三十六峰のひとつ、月輪山の麓に佇む泉涌寺。

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明治天皇により京都御所から移築された御座所。
その奥に広がる玉座の間は、人々を
王朝絵巻のような世界に誘います。

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襖絵には、天国に息づく鳥・瑞鳥が描かれ、
優美な趣を漂わせています。

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ゆるやかな参道を下った仏殿にましますのは、
運慶の作と伝えられる三体の仏様。
永遠の繁栄を願う人々の安泰と幸福を、
三代にわたって守り続けます。

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かつては、100年に一度だけ開帳される秘仏であった
楊貴妃観音像。
唐の皇帝・玄宗が亡き妃を偲んで作らせたという
美しい姿に目を奪われます。

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厳しい寒さの中、静けさに包まれた境内。

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心照殿では皇室ゆかりの宝物が公開されています。

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後西天皇の遺品である、仏の遺骨を納める舎利塔など
江戸時代の歴代天皇が愛したきめ細やかな工芸品の数々…。

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雅な風情が漂う、冬の泉涌寺です。



大門をくぐり境内に入ると幅の広い参道が伸びていて、さらに歩いていけば仏殿と舎利殿がどっしりと構えており、その広大さに圧倒されてしまいます。
そして見どころも盛りだくさん…!皇室ゆかりの「御座所」はもちろんですが、昨年新しくできた宝物館の「心照殿」では現在、歴代天皇の遺品だけでなく泉涌寺の歴代長老(ご住職)の肖像・書画も拝見することができます(3〜4ヵ月おきに展示内容は変更するそうです)。
この「心照殿」のすぐそばにある「楊貴妃観音像」は美人のご利益もあるとかで、女性の方は必見?です!
京都駅からも近いですし、丸1日使って境内をじっくりと観賞してみるのもいかがでしょうか?


「 爽凛の山 」
作曲者:梨木良成
演奏者:梨木良成