■ 光雲寺(こううんじ)
  4月23日放送


南禅寺の境外塔頭・光雲寺は、もとは摂津の国難波にあり、1657年に南禅寺の英中禅師により再興され、1664年に東福門院の援助で現在地に移されました。
重厚な唐様建築の仏殿は創建当時のもので、東福門院の念持仏・釈迦如来尊像を祀ります。
また書院前の庭園は江戸時代の「都名所図会」や「都林泉名勝図会」にも掲載された名園で、1927年に第7代小川治兵衛によって大幅に手を加えられ、現在は京都市指定名勝に指定されています。



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東山山麓に構える禅宗の大本山・南禅寺。
広い境内に伽藍や塔頭が立ち並び、名刹の風格が漂います。

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普段は非公開の塔頭、光雲寺。
少し膨らんだ梅の実に、移りゆく季節を感じます。

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徳川二代将軍秀忠の娘・東福門院の尽力によって再興し、
多くの遺品を伝えるこのお寺が
四月二十九日から二十四年ぶりに公開されます。

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仏殿の須弥壇に祀られるのは、東福門院の念持仏・お釈迦さま。

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室町時代に活躍した明兆が描いたという羅漢図など、
数多くの寺宝も公開されます。

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書院の前には、琵琶湖疏水をたたえた池のある庭園。
東山を借景に取り入れ、古くから名園と謳われてきました。

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うららかな春の光に、心和むひととき。

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京都はまもなく 新緑に染まります。




今回24年ぶりに公開される光雲寺。南禅寺からはゆっくり歩いて10分くらい、哲学の道近くにあります。現在は旧久邇宮(くにのみや)家の菩提所となっているので、目印となります。
 仏殿(本堂)は天井も高く、ご本尊は須弥壇の上に設えた仏壇に、東福門院の木像と並んで祀られています。番組でご紹介した絹本著色「東福門院像」は、およそ200年前に描かれたものとは思えないほど彩色が良く保存されていて驚きました。
 庭園には加藤清正が朝鮮から招来した瑪瑙手洗水鉢(めのうのちょうずばち)が二基置かれています。徳川氏の手に渡り、更に東福門院より光雲寺に寄進されたものだそうです。大きな円柱型の方は、少しわかりにくい所に置かれていますので、拝観にいかれる方は注意して見てください。


「 THE Touch of Love 」
作曲者:KEVIN KERN
演奏者:KEVIN KERN