
今週は岩船寺を訪ねます。

奈良県に近い当尾(とうのお)の里に建つ古刹・岩船寺。

山門を入ると鮮やかな朱の三重塔が現れます。

三年前に修復され、 古の人々が想い描いた浄土世界が甦りました。

目を凝らすと邪気から塔を守る天邪鬼(あまのじゃく)が
隠れています。

ひっそりとした境内には
鎌倉時代の石塔や石仏、不動明王像などの
重要文化財が点在し、
鄙びた山寺に彩りを添えています。



本堂に祀られる阿弥陀如来像は、
平安初期に作られ、
阿弥陀仏としては
最も古いものと言われています。
一本のケヤキから作られた
高さ3メートル近い大きなお姿は、
圧倒的な存在感と人々を包み込むような
優しさに溢れています。


仏を守る厳しい表情の四天王像。
静けさの中、豊かな仏教美術が息づく岩船寺です。



