今週の放送内容

印空寺(いんくうじ)
12月23日放送

嵯峨野・広沢池の東に建つ浄土宗印空寺は、印空上人が仁和寺門跡寛隆法親王から寺領を賜って元禄元年に建立したのが始まりとされ、その後、明治の廃仏毀釈によって荒廃し、平成三年に復興された新しいお寺です。
地名から「山越の阿弥陀」と呼ばれる本尊の阿弥陀如来。脇仏の勢至・観音菩薩は昭和の大仏師・松久朋琳の作で、時代の違う仏様が違和感なく祀られています。 また、宮中から移された高さ1bもの大黒天像は他では見られないものです。
境内に立つ多羅葉樹は、葉の裏に瑕を付けると樹液が沁み出し濃く残るため、古代には写経や通信に用いられていました。「葉書」の語源とも言われる珍しい木で、京都市の保存樹に指定されています。

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今週は印空寺を訪ねます。


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嵯峨野の冬。
水を抜かれた広沢池に鷺が羽を休めています。

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程近い印空寺は江戸時代に創建され、
平成三年に再建された 新しいお寺。
枯れ山水の庭もどこか軽やかで現代的な佇まいです。


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境内の樹齢三百年を越すタラヨウの木。
古代、葉の裏に文字を書いて保存したことから
“葉に書く”という「葉書」の語源であると言われる
めずらしい木です。

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印空寺では新しく生まれた仏様に出会えます。
本尊は、土地の名から「山越(やまごえ)の阿弥陀」と親しまれた 江戸時代以前に造られた阿弥陀像ですが、

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脇仏は昭和の大仏師・松久朋琳(まつひさほうりん)の菩薩像。
新旧の仏が調和する阿弥陀三尊です。


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境内の朽ちた木から作られた
この寺ならではの新しい仏様もおられます。


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大晦日。印空寺は除夜の鐘を撞く多くの人で賑わいます。
振舞われる甘酒とともに新年を迎えます。

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印空寺は観光寺院ではありませんが、声を掛ければ拝観できます。しかも無料です。
平成に再建されたため建物や仏像がなんとなく今風ですが、古刹と言われる寺も創建当初はこうした佇まいだったのかと思うと、不思議な気持ちになります。
新しい仏さまのなまめかしさにも驚かされますが、ここで見てほしいのは、やっぱりタラヨウの葉。 放送では分かりにくいのですが、鉛筆で書いたように字が現れ、しかも半永久的に消えないとか!?ちなみに、番組内できれいな文字を書いてくださったのは印空寺のご住職です。


「Hymn to the Sun」
作曲・演奏者:John Harle