今週の放送内容

清凉寺(せいりょうじ)
2月17日放送

地元の人々から「嵯峨の釈迦堂さん」と親しまれている清凉寺。もとは阿弥陀如来像をご本尊とする棲霞寺でしたが、天慶8年(945年)釈迦如来像を迎えるために、重明親王妃によって改めて建立されました。国宝の本尊・釈迦如来像は、37歳のお釈迦様そのままの生き姿を刻んだものです。完成時にお顔に仏牙を入れた時、1点から血が出たと伝えられ、生身の仏様とも呼ばれています。日本へは、中国に渡った奈良・東大寺の僧侶によって伝えられました。また、昭和28年この像の胎内から、中国尼僧が制作時に入れた絹で作った五臓六腑封籠品が発見され、話題になりました。
一切経堂の中には、お釈迦様が説いた5千以上もの経典が収められた輪蔵があります。この輪蔵を一回転させると、全ての経典を読んだと同じ功徳があるとされています。
その他、放生池、弁天堂、多宝塔など見所が多数あります。

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今週は清凉寺を訪ねます。


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京都嵯峨野にたつ清凉寺。
地元の人からは、嵯峨釈迦堂と呼ばれ
親しまれてきたお寺です。

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境内を歩き進むと、色とりどりの梅の花が見えてきました。
一輪、そしてまた一輪。
青空を背に鮮やかに咲き誇る梅の花が、
京の都に春の香りを届けています。

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本堂に祀られているのは、 37歳のお釈迦様、
そのままの姿を刻んだといわれる如来像です。
そこに生きているかのような、
温かみのあるお顔にいやされます。


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この釈迦如来像は、千年以上前にインド、
中国を経てやってきました。
清凉寺縁起は、 三蔵法師との道中、
時には、如来像自ら歩いたと伝えています。

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5千本もの経典が収められた輪蔵。
一回転させれば、
全てを読んだと同じ功徳があるといわれています。

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心地よい日差しが池の周囲を包み込んでいます。
お釈迦様の長い旅路に思いをはせ、
いつまでも佇んでいたい清凉寺です。

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清凉寺には、「軒端の梅」という有名な梅があります。ところが老木のため、近年は花をあまり咲かせないのだそうです(ちなみに撮影の日は一輪だけ咲いていました)。今回撮影を担当してくださったお坊さんは、「番組中、できれば軒端の梅という表現は使わないでください」とおっしゃっていました。ガイドブックを見ていらっしゃったのに、咲いていなくて、がっかりして帰られる方が多いのだそうです。
でも、がっかりなんてしないでください!清凉寺には、軒端の梅以外にも、番組で紹介したように綺麗な梅がたくさんあります!!梅を愛で、インドから来たお釈迦様に会う・・・そんな旅をしに早春の清凉寺を訪れてみてはいかがでしょうか。


「The Magic Fountain」
作曲・演奏者:Troika