今週の放送内容

雲龍院(うんりゅういん)
3月17日放送

泉涌寺別院・別格本山雲龍院は1372年、後光厳天皇によって建立された。1470年に応仁の乱で焼失したが、その後復興し、江戸時代の初め中興の祖、如周宗師が雲龍、龍華両院を合併して雲龍院とした。その時、後水尾天皇が写経道場を建立し、仏具百余点が寄進されたという。
他にも玄関・方丈・勅使門を賜るなど皇室との繋がりが深く、霊明殿には歴代の御尊牌が奉安されている。

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今週は雲龍院を訪ねます。


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室町時代、後光厳(ごこうごん)天皇により建立された
泉涌寺(せんにゅうじ)の塔頭、 雲龍院。

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境内の遅咲きの梅が、例年より早く咲こうとしています。


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雲龍院は古くから写経道場として知られ、
今も本堂の竜華殿(りゅうげでん)で、
人々の写経する姿が見受けられます。


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一文字一文字に想いが込められる写経。


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その想いを本尊の仏様が受け止めてくださいます。

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写経の他にも、苔の庭など見所の多い雲龍院。


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書院の部屋には、丸い悟りの窓と四角い迷いの窓。
二つの窓を前にして人は何を思うのでしょうか。


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台所には、左足を一歩踏み出した珍しい姿の大黒様。
「走り大黒」として広く親しまれています。

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写経を終え、庭に咲く花を眺めてお茶をいただけば
清々しさが心にしみる雲龍院です。

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我々の周囲には写経を経験した人は皆無だったので、平成の今、写経をするのはどんな人なのだろうかと興味津々…下見と撮影の2日間で観察したところ、男性は1人もいらっしゃらなくて、すべて女性でした。年配の方が多かったのですが、中には若い女性の姿も。勿論混雑するということはありませんが、ぽつりぽつりと、想像していたよりも訪れる人が多いのには驚きました。
写経の魅力は、集中して他のことを忘れられることだとか。体験してみたいと思いましたが、筆には自信がありません。せめて筆ペンが使えたら…


「Smile for Her」
作曲者:朝川 朋之
演奏者:宮本 文昭