
今週は常寂光寺と厭離庵(えんりあん)を訪ねます。

いにしえより歌に詠まれた小倉山。
その懐に静かに佇む常寂光寺です。


仏のすむ永遠の浄土、常寂光土(じょうじゃっこうど)を思わせる佇まいから
その名がつけられたといいます。


色鮮やに描かれた花天井。
花の香に包まれているような気がしてきます。


藤原定家は小倉山の山荘・「時雨亭」で百人一首を編んだとされています。
しかし、時雨亭の本当の場所は今も謎です。

「常寂光寺」のほど近く、小道の奥にひっそりと建つ厭離庵。


寺の片隅には、定家が筆を洗ったという井戸が今も水をたたえています。

ここも「時雨亭」があったとされる伝説の場所です。

明り取りから差し込む光が静寂を引き立てます。

いにしえの謎に心めぐらせる嵯峨野の散策です。



