今週の放送内容

植治の庭(うえじのにわ)
5月12日放送

七代目・小川治兵衛(通称;植治)は無鄰菴、平安神宮の神苑、円山公園など、仏教や神道から離れた開放的で安らぎをテーマにした近代庭園を多く造った。
岡崎の白河院は、日本私立学校振興・共済事業団の宿泊所。植治の庭と大正期の数寄屋造りの建物が美しい。
住友家所蔵の美術品を展示するために作られた泉屋博古館。十一代目植治の現代的な庭は、開館中は解放され、自由に散策することができる。

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今週は植治の庭を訪ねます。


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岡崎に建つ料理旅館、白河院には七代目小川治兵衛、
通称「植治」の隠れた名庭があります。


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明治時代、それまで宗教的な空間だった庭を
憩いの庭へと変えた植治。


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この庭では滝から池へと
様々な水の表情と水音を楽しむ工夫がなされています。

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庭に囲まれる白河院の本館は
明かり窓など細部にまでこだわった数寄屋造り。

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昼の松花堂弁当を味わいながら、植治の庭を眺める…
京都ならではの贅沢なひとときです。


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程近い美術館・泉屋博古館には、
ひ孫にあたる十一代目植治の庭があります。
檜の直線と苔の曲線が、現代的な印象を与えています。

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泉からの流れが生む軽やかさと
木立が生む静けさが共存する心地よい空間。


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時代と共に庭の姿は変わっても
庭造りの心は受け継がれる植治の庭です。


白河院は私立の教職員の宿ですが、一般の人でも宿泊できることはあまり知られていません。料金もリーズナブルでお薦めです。ここに泊まって植治の庭を満喫するのは、
コアな京都通といえるかもしれません。もちろん宿泊しなくても、お昼ご飯だけを楽しむこともできます。
今回ご紹介できませんでしたが、泉屋博古館には中国古代の青銅器などが展示されています。あまり知られていないのか、訪れた時にはお客さんが少なく、ゆっくりと鑑賞することができそうな気がしました。美術愛好家には見逃せないポイントです。
庭は泉屋の名にちなんで泉を中心として構成されています。撮影当日、庭の作者、十一代目・小川治兵衛さんに偶然お目にかかりました。素人の私にも分かるように、丁寧にこの庭の説明をしていただきました。話の内容は勿論ですが、柔らかで落ち着いた話し振りにちょっと感動しました。こういう人柄が心休まるこの庭を生み出しているんだな…と納得した泉屋博古館でした。


「Images première Série Reflets dans l’eau」
作曲・演奏者:Michel Béroff