
今週は常照寺を訪ねます。

洛北・鷹が峯に佇む常照寺。

心地よい新緑の参道を進むと、朱塗りの門が迎えてくれます。
この門は江戸時代、一世を風靡した遊女・吉野太夫が
寄進したものです。


太夫は度々この寺に参拝し、
人としての道を法華経に求めたと言われています。

茶室の大きな丸窓は、太夫が愛した吉野窓。

女性でありながら深い教養を持ち
中国にまでその美しさを知られた吉野太夫。

境内には太夫の艶やかな面影を思わす
初夏の花が咲き競っています。


三十八歳の若さで生涯を終えた、
美しい人に思いを馳せる常照寺です。

江戸時代からの京菓子の老舗・長久堂。

創業以来受け継がれている
練り羊羹を求肥で巻いた伝統の銘菓、「きぬた」

職人の心と技が生む初夏の京菓子。

常照寺に咲く
鉄線の美しさが鮮やかに甦ります。



