
今週は南禅寺を訪ねます。

閑静な禅の空間に、重厚な佇まいを見せて建つ南禅寺三門。
「京都五山」の上位として君臨したこの寺は、
鎌倉時代、亀山天皇によって開かれました


豊かな自然が残る境内。
この境内を貫いて流れる水路があります。

水の流れをたどって歩みを進めると・・・

木立の奥にレンガ造りのアーチが見えます。

明治時代、水の少ない京都に琵琶湖の水を引くため造られた水路です。

流れる水は、今も京の人々の暮らしを潤します。

時を経てしっとりと景色に溶け込むアーチ。

さらに奥に進むと、小さなお寺があります。
ここは亀山天皇が離宮を営まれた場所です。

禅宗を深く信仰された天皇はこの地で出家し、
離宮は禅宗の寺となりました。
南禅寺の歴史は、この寺から始まったのです。

水に誘われ、寺の歴史に思いを巡らせる、夏の一日です。



