
今週は石峰寺を訪ねます。

伏見・深草に雪が舞っています。

赤い山門が印象的な石峰寺は、江戸時代の半ばに
黄檗宗の禅道場として創建されました。

この寺は禅宗に傾倒した画家・伊藤若冲が
晩年、境内に庵を結んだことから
若冲ゆかりの寺として知られています。

好んで描いたニワトリなど、寺に残された絵が
九月十日の若冲の命日に公開されます。

本堂の裏手には、若冲が下絵を書いて
十年以上にわたって彫られた おびただしい数の石仏たち。
一つとして同じ表情はありません。


この石仏たちは、天を指差す誕生から
全ての生き物が悲しんだ涅槃までの
釈迦の生涯を現す五百羅漢です。


雨風にさらされ、丸みを帯びた石仏が、
石とは思えない温もりを感じさせる石峰寺です。



