祇園・ねねの道の北の突き当りに位置する、大雲院。1587年に織田信長・信忠父子の母体を弔うために創建され、境内には信長父子の碑や石川五右衛門の墓があります。祇園にちなみ山鉾を模した設計の「祇園閣」の楼上からは、京の町が一望できます。
今週は大雲院を訪ねます。
東山の家並みの上に佇む緑の塔。
この塔のある大雲院が9月30日まで公開されています。
塔は祇園祭りの山鉾に似せた高さ三十六ｍの祇園閣。
先端には鶴が舞っています。
内部は中国・敦煌の壁画の模写。
描かれた無数の仏たちとその鮮やかな色彩が
訪れる人を仏の世界へと誘います。
東山や八坂の塔が見渡せる祇園閣です。
織田信長・信忠親子の菩提を弔うため創建された大雲院。
公開中の本堂に祀られる大きな阿弥陀様は
人々の浄土への想いを受け止めてきました。
盗賊・石川五右衛門も阿弥陀様に救いを求めた一人です。
全てを受け入れる阿弥陀様に出会える大雲院です。
ねねの路を通るといつも疑問に思っていた不思議な塔の正体がやっと判明しました。
この祇園閣は大倉喜八郎氏が昭和三年に建設したもので高さ36メートルの鉄筋コンクリート造りの三層建です。
内部は中国・敦煌の壁画が一面に模写されています。
この絵を撮影すべくレールを敷いてその周囲にライトを立てるとその狭さのため我が名カメラマン（やや太め）は撮影が終わるまでレールの上の移動車から降りられません。
ライトと背後の絵の間隔が十センチ弱でライトに触ると絵を傷つける可能性があるからです。
神経を集中して無事に撮影を終えることが出来ました。
ところで石川五右衛門の認知度は？
若いスタッフに石川五右衛門のことを尋ねると「ルパン三世の五右衛門のモデル」と言う答え。
南禅寺の三門での「絶景かな、〜」や釜茹でのことは全く知らないとのこと。
若者とのズレは驚くほど大きいようでこれから番組を作るとき、歴史上の人物をどこまで説明する必要があるのか分からなくなってしまいました。
