今週の放送内容

安楽寿院(あんらくじゅいん)
1月17日放送

安楽寺院は、鳥羽上皇が鳥羽離宮の東殿に御堂を創建したのが始まりです。南北朝争乱や災害で衰退しましたが、後に豊臣秀吉・秀頼父子が再興し、1868年の鳥羽・伏見の戦いでは、官軍の本営にもなりました。

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今週は安楽寿院を訪ねます。


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都の南、伏見に佇む安楽寿院。
平安時代、鳥羽上皇が国家安泰を願い、創建したのが始まりです。

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この寺では、後世に残さなければならない貴重な文化財に
今の時期だけふれる事が出来ます。

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鳥羽上皇の娘、八条女院の凛々しいお姿。


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上皇の念持仏と言われる本尊の阿弥陀如来坐像。


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金色に輝く胸には卍が描かれた珍しい仏様。
穏やかなお顔に心なごみます。

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安楽寿院は、南北朝の戦いに巻き込まれ、広大な寺領を失いました。
しかしその後、豊臣秀吉や徳川家康ら、時の将軍から
領地を保証する朱印状を授かり復興を果たしました。
数多くの寺宝が悠久の歴史を物語ります。

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書院前に広がるのは、築山に刈り込みを配した枯山水の庭園。
雅な風情漂う、冬の安楽寿院です。

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写真 安楽寿院は観光寺院ではない、とても静かなお寺です。
京都市観光協会・JRグループなどが実施する、「京の冬の旅キャンペーン 非公開文化財特別公開」では初公開の、とても貴重なお寺なんです。
撮影させて頂いたのはまだ公開前だったので、観光客もいらっしゃらず静かな境内をゆったりと撮影する事が出来ました。
そして、場所を変えて書院の建物や庭の撮影に向かうと、庭園を囲む塀にはブルーシートが・・・
なんと今回の“特別公開”に合わせてご住職はお寺の外壁をきれいにしようと大奮発!!
工事は1月10日の公開初日ギリギリまでかかるという事で、お庭や書院の全景を撮影することが出来ませんでした。

写真 そんなこんなの撮影でしたが、平安時代から続く歴史ある安楽寿院。
当時は鳥羽離宮内にあったそうでまわりには大きな池もあり、鳥羽上皇らは優雅に舟を浮かべて遊ばれていたそうです。
今は残念ながら池はありませんが、当時の宮廷文化をしのぶ絵画や仏像が特別公開では見学する事が出来ます。
普段は見る事が出来ませんので是非この機会に行かれてみてはいかがですか。


「SPRING RAIN」
作曲者:F.A.B
演奏者:小宮 瑞代