
今週は金地院を訪ねます。

南禅寺の塔頭・金地院。
北山に創建され、その後江戸時代の初めに、
ここ東山に移されました。


この寺を再建したのは、徳川家康に重用された金地院崇伝。

伏見城の遺構である方丈には、きらびやかな上段の間が造られ、
徳川家との強い結びつきを感じさせます。


雨にぬれる庭の緑を愛でながら小書院に歩みを進めると、
桃山時代を代表する画家・長谷川等伯の襖絵に迎えられます。


水面に映る月を捕らえようと懸命に手を伸ばす猿の姿が、
巧みに描かれています。

開放感あふれる茶室は、明るさを好んだ小堀遠州の手によるもの。
隅々にまで光が届く工夫がされています。


境内のもっとも奥には徳川家康が祭られた東照宮。
家康の遺言により造営されたもので、
天井に描かれた鳴龍が、今もにらみをきかせます。


春の雨が温かさを運ぶ金地院です。

ロケの日は春雨とは言えないくらいの大雨。


