
今週は河井寛次郎記念館を訪ねます。

東山・五条坂、ここに「土と炎の詩人」といわれた
陶芸家・河井寛次郎が住まいとしていた家があります。


懐かしさと温もりを感じるこの家は、寛次郎自身の設計によるもの。


さりげなく並べられた作品が生彩を放ち、
居心地の良い空間を作り出しています。


寛次郎は、明治23年、島根県に大工の棟梁の子として生まれました。

幼い頃から育まれた美意識が凝縮されたこの家は、
家具や調度品も、そのほとんどが彼のデザインによるもの。
日々の暮らしを大切にし、そこに美を見出した寛次郎の心が
息づいています。


中庭の奥にある陶房。


76歳でその生涯を閉じるまで、およそ半世紀。
高い技術を元に、色彩豊かな多くの作品を、ここから生み出しました。


その先には、斜面を利用した登り窯。
炎によって土に命が吹き込まれる瞬間…
その感動が、今もここに宿っているようです。


陶芸作品は言うまでもありませんが、この記念館は全てがェ次郎の作品です。
1Fには囲炉裏の間を中心にして、台所(今は受付になっていて残念ながら見ることが出来ません)、家族の居間と食堂、2Fには吹き抜けを囲んで書斎や寝室などのプライベートなお部屋があります。

