
今週は黄梅院と興臨院を訪ねます。

大徳寺の塔頭、黄梅院は、
織田信長の命を受けた豊臣秀吉によって建てられました。

日本で一番古い禅宗式の庫裡からは、当時の暮らしが伝わります。


本堂の裏には、滝から流れる水が表現された「作仏庭」。
お堂に沿って流れるその川を、宝舟を模した石が進みます。


千利休の師、武野紹鴎が作った茶室は、
彼が始めた侘び茶の心を表すひなびた風情です。


利休66歳の時に作った庭「直中庭」。
秀吉の軍旗、瓢箪をかたどった池など、
随所に戦国武将の精彩を感じることができます。


また、同じく塔頭の興臨院は、加賀前田藩の菩提寺です。

室町時代に建立された本堂の前には、
蓬莱世界を形にした庭が広がります。

不老長寿への願いが込められた庭に、
明るい春の日差しが注ぎます。

暖かな陽気に誘われ、趣の異なる庭を巡る京都の春です。

また、こちらのお寺には、ご住職が飼っているネコがいます。


