今週の放送内容

醍醐寺(だいごじ)
3月28日放送

平成6年12月に世界文化遺産に指定登録された醍醐寺。貞観16(874)年の開山以来集められてきた寺宝・伝承文化財は、国宝41点、重要文化財39,362点をはじめ、その他未指定を含めると約15万点にも及びます。これら古代・中世以来の貴重な宝物は、毎年春と秋に一部が特別公開されています。

写真

今週は醍醐寺を訪ねます。


写真

伏見の笠取山に広がる名刹・醍醐寺。


写真

花に彩られた境内で、創建当時の面影を今に伝える五重塔が
うららかな春の光に輝いています。

写真


写真

豊臣秀吉は、この寺の桜をこよなく愛し
晩年、贅を尽くした花見の宴を開きました。
これを機に都の人々にお花見が広まったと言われています。

写真


写真

咲き競う桜の中でも、ひときわ目をひくのは
大きく枝を広げた見事な枝垂れ桜。
圧倒的な美しさに言葉を失い、ただ花を見上げる・・・
春の訪れを喜ぶひとときです。

写真


写真

境内の一角に佇むのは「雨月茶屋」。

写真


写真

京都御所から譲り受けた由緒ある建物の中で
風雅な春の風情に浸ります。

写真


写真

緑に映えるやわらかな花。
まもなく醍醐寺の広い境内は、艶やかな桜色に染まります。

写真


写真 番組では、毎年3月末から4月上旬にかけて「京都の桜」をご紹介しています。そんなわけで、この時期になると、わたしたちスタッフは、桜の開花情報が非常に気になります。
「今年の桜は早い!」と言われていましたが、京都に行ってみないとわかりません。不安な気持ちを抱えたまま新幹線を降りて、まっすぐ醍醐寺へ向かいました。

祈るような気持ちで境内へ入ると、仁王門の前の桜はわずかに花をつけている状態です。
「やっぱりこんなもんか・・・」少しブルーな気持ちで奥へ進むと・・・なんと!!金堂脇の枝垂れ桜がキレイに咲いているではありませんか!?
思わず声をあげそうなほど嬉しくなって、小走りで桜の元へ駆け寄りました。
その桜の映像は、番組のタイトルバックでご紹介しています。(写真参照)
撮影中、太陽が雲の中に入ってしまうと、いきなり桜の色が褪せて見えてしまうので、空を眺めながら、ほんの少しでも太陽が出たらカメラをまわす・・・
花の撮影には忍耐も必要です。

写真 「憲深林苑」は三宝院の脇に広がる庭園で、河津桜と枝垂れ桜が並んで花を咲かせています。
河津桜の枝は地面近くまで伸びていて、桜を上から眺めることができます。
普段、青空を背景に桜を撮影することが多い私たちには、庭の緑に映える桜色の花はとても新鮮でした。
ここでは桜を眺めながら抹茶を頂くこともでき、特に女性には人気があるようです。

2000本もの桜が並ぶ醍醐寺ですが、私のお気に入りは、なんといっても霊宝館前の枝垂れ桜です。
大きく枝を広げたその姿は、見事としか表現できないほどの美しさ。
霊宝館は5月6日まで特別公開されていますが、ぜひ桜の時期に合わせて行かれることをオススメ致します。
番組をご覧になった方の中には、すでに満開を迎えていると思われる方がいるかもしれませんが、醍醐寺の桜の見頃はまだまだこれからですよ!
写真


「さくら」
作曲者:吉田 大蔵
演奏者:夢乃 あつし