
今週は冨田屋(とんだや)を訪ねます。

織物で栄えた西陣は昔ながらの町並みが残る静かな街。

明治の頃よりこの地で呉服問屋を営んできた「冨田屋」は
古き良き京都の暮らしぶりを今に伝えています。

およそ130年前に建てられた「京町家」は
奥に長い京都独特の建物。


中には、季節と風を感じる事が出来る六つの坪庭があります。

眩い光が庭の若葉を照らし始めると、
町家は夏のしつらえに衣替えします。
古のころより受け継がれてきた、暑さをしのぐ為の工夫。


襖は目にも涼やかな“すだれ”に替えて風通しを良くし、

畳の上には竹の皮で編んだ“あじろ”が敷かれます。
足の裏からも涼が感じられる、先人達の知恵が生きています。

この時期、夏の暑さを乗り切れるよう
氷に見立てた「水無月」というお菓子を食べるのは、昔からのしきたり。

都はすっかり夏の装いです。

6月に入り学生服や街中の装飾などは衣替えになり、すっかり季節は夏に移り変わりました。京都の町家と呼ばれる古い家屋も夏のしつらえに衣替えです。


