今週の放送内容

鞍馬寺(くらまでら)
6月20日放送

源義経(牛若丸)修行の地として知られる鞍馬寺。京都の奥、盆地の北にある鞍馬山は山岳信仰や山伏による密教も盛んだった為、山の精霊である天狗が鞍馬に住むと言われたことから、「鞍馬天狗」いわゆる大天狗・僧正坊は天狗の最高位とされているそうです。

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京都心の都へ 今週は鞍馬寺を訪ねます。


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京都の北に鎮座する鞍馬山。
この山に伝わる霊山信仰と、
仏教が結びつき創建されたのが鞍馬寺です。


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幾重にも曲がった参道を、
清少納言は「近くて遠きもの」と言い表しました。
本殿へ続く道は、森の息吹に溢れています。

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平安以降、この寺は、
京都の北側を守る役割を担ってきました。


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かつて本尊として崇められていた毘沙門天。


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はるか都を望むように左手をかざし、
睨みを利かせる形相に頼もしさを感じます。


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鞍馬寺は、源義経が牛若丸と呼ばれた
幼い日々を過ごした寺。
地表を這う木の根をぬって武術の鍛錬に励んだのは
父の敵(かたき)である平家打倒のため。


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牛若丸に武術を教えたという伝説が残る鞍馬天狗。
大地の力を象徴する護法魔王尊として、
今も大切に祀られています。


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山の力に全てが育まれる鞍馬寺です。


鞍馬山は、標高570メートル。その中腹に鞍馬寺の本殿があります。仁王門から歩いて登ると約30分の道のり。スタッフは、撮影ポイントを探しながら山を登りました。重い機材を持っているので、かなりの重労働です。でも、おかげで山深い趣のある映像が撮れました。
山を歩くことで山の気をいただくことができるということなので、ぜひ健康な方は歩いて登ってみてください。
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写真 山自体が御神体という鞍馬山は手つかずの自然が残っていて、そこに住む小さな命を大切にするよう説いています。山には、多くの種類の鳥や虫、そして猪や鹿などの動物が住んでいます。
境内の裏にある駐車場で、私たちは木の上に白いものを発見しました!カメラマンに聞くところによると、これはモリアオガエルというカエルの卵。モリアオガルは、日本で唯一、木に卵を産む珍しい生態のカエルなんだそうです。毘沙門天三尊像が安置されている霊宝館には、そんな鞍馬山の自然を紹介した博物館スペースもありますので、ぜひそちらも訪れてみてください。



「whispering」
作曲・演奏者:吉村 弘