昨年、アングルの《トルコ風呂》《泉》など19世紀フランス絵画の至宝を集めた「ルーヴル美術館展」は、横浜・京都で合わせて105万人の皆様にご覧頂き、大きな反響を巻き起こしました。2006年、再び、ルーヴル美術館が誇る傑作の数々をご覧頂く機会を設けることになりました。世界最大級35万点もの所蔵品を誇るルーヴル美術館は、コレクションが8つの部門に分けられています。今回は、その一つである〈古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術〉部門から古代ギリシア芸術に焦点を絞り、名作の数々をご紹介します。ルーヴル美術館の所蔵する古代ギリシア芸術が、これほどの規模で紹介されるのは世界初の試みです。『ルーヴル美術館展 古代ギリシア 芸術・神々の遺産』は、下記の通り、日本国内2会場で開催いたします。

東京展:2006年6月17日(土)〜8月20日(日) / 東京藝術大学大学美術館

京都展:2006年9月 5日(火)〜11月5日(日) / 京都市美術館

ギリシアは今から2500年前、空前の繁栄を遂げ、様々な文化・芸術を生み出しました。この時代に生まれた文化・芸術は、その後のヨーロッパの思想、芸術の規範となりました。ヨーロッパ文明の源流は古代ギリシアにあるとも言えます。 “美の殿堂”と呼ばれるルーヴル美術館が所蔵する数多くの作品の源流もギリシアにあると言えるでしょう。ヨーロッパの国々が美の理想として追い求めたエッセンスを、古代ギリシア芸術の中に見い出すことができるのです。
キーワードの<LOUVRE LOUVRE>は、「ルーヴルの中のルーヴル」つまり「美のエッセンス」と、2005年に続く2回目の開催を表しています。
ルーヴル美術館は、2005年に完了した《モナ・リザ》*を展示する「国家の間」の改修に続いて、2005年10月より、《ミロのヴィーナス》*を中心とした〈古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術〉部門の展示室の改修を行っています。2007年2月に完了が予定されているこの改修工事を受けて、ルーヴル美術館が、日本側とともに企画した展覧会を開催することになりました。
《アルルのヴィーナス》、《ボルゲーゼのアレス》などの大型彫刻作品を含む、134点もの古代ギリシア芸術で構成されるかつて例を見ない展覧会が実現します。
*本展には、出品されません。

本展は、アテネの歴史を説明する「クラシック時代のアテネ」、人々の生活を紹介する「古代ギリシアの生活」、スポーツや演劇を取り上げる「古代ギリシアの競技精神」、そしてクライマックスとなる「神々と宗教」の4章で構成され、優れた作品とともにギリシア芸術の全容を紹介します。

ルーヴルが誇る至宝のコレクションで、ヨーロッパの源流を体験してください。