2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


挑戦鉄作り ホウレン草  #516 2000/01/30

 ホウレンソウは冬が旬だって知っていましたか?実は冬野菜だったホウレンソウ、年配の方にはあのポパイの缶詰でおなじみですが…果たして本当にパワーの源なのでしょうか?

 まずは、冬すくすくと育っているホウレンソウの畑を矢野リポーターが訪れました。青々と茂るホウレンソウ。矢野さんが引き抜こうとしても、なかなか抜けません。いったい土の中はどうなっているのでしょうか?土を掘ってみると、そこには他の植物よりだんぜん長い根っこがありました。実は、ホウレンソウという名前は、昔の中国語でペルシャという意味。現在のイランに当たるペルシャは非常に乾燥しているため、根を深く張る性質を持つようになったのです。

 ホウレンソウは10月に畑に植えられ、2ヶ月後、およそ30cmぐらいになったところで収穫されるのですが、そのまま放っておくと、高さ60cmにまで成長します。そして、滅多に見られない花を咲かせるのです。しかし、思えばホウレンソウは夏だって育てることが出来るし、手に入れることも出来ます。なぜホウレンソウが冬野菜なのか?その秘密はホウレンソウの味にありました。ホウレンソウの糖度を測定し、夏と冬で比較してみると、なんと圧倒的に冬のホウレンソウの方が甘いのです。ホウレンソウは冬の寒さに備え、凍ってしまわないように、糖を増やしているのです。


所のポイントホウレンソウは冬が一番美味しい!

 
ホウレンソウから出来た石  ホウレンソウを鳥は口にしない?そんな噂を聞きつけ、「目がテン!」では早速実験!カモやガンといった野鳥にホウレンソウと、コマツナを与えてみます。すると何と、鳥たちはコマツナだけわしわしと食べ、ホウレンソウには確かに口もつけなかったのです。なぜホウレンソウには口を付けなかったのでしょう?実は、ホウレンソウにはシュウ酸という物質が含まれているからなのです。シュウ酸は苦み成分で、人間の体内で結石を作ることで知られています。そこで、実際にホウレンソウから石を作ってみることに!ころころと小さな石が出来ました。でも、ホウレンソウを食べると結石になってしまうのか?決してそんなことはありません。アク抜きをすれば、熱が加えられることによって細胞膜が破れ、外にシュウ酸が溶けだし、問題なく食べられるのです。また、サラダ用に改良されたホウレンソウだってあります。

ホウレン鉄  お待たせしました、ポパイの缶詰。その由来は、単に缶詰メーカーの宣伝だったのですが、事実、ホウレンソウは野菜界で2位の鉄分を含んでいます。鉄分は、血液中の赤血球が酸素を運ぶのに必要なものなので、力の源と考えられたのでしょう。ではホウレンソウから鉄は取り出せないのか?用意されたホウレンソウは30キロ。数十時間の作業の末、ほんのちょっぴりですが、ちゃんと鉄を取り出すことが出来ました。


所のポイントポパイ伝説は本当だった!



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