知識の宝庫!目がテン!ライブラリー




 神秘の結晶!の科学  #669 (2003/02/16) 

 季節は冬真っ盛り。そして冬といえば、雪。雪国の方はさぞかし頭を悩ませているのではないでしょうか。実は日本は世界でも有数の豪雪国なのです。そんな雪の知られざる正体、そしてその雪と人間との戦いに、科学の素浪人・矢野左衛門が迫ります。

雪の結晶
 “粉雪、細雪、ドカ雪…”日本語には雪に関する言葉が数多く有ります。そんな日本に降る雪も、何種類もあるのでしょうか?そこで矢野左衛門の弟子右の助が、山形、秋田、青森、北海道で雪採取の旅に出ました。すると、結晶の形は、山形と青森で六角板、秋田で針状、北海道で六角柱とそれぞれ異なりました。そして同量(体積500cc)の雪を融かすと、水の量が、秋田59cc、山形47cc、青森32cc、北海道20ccと、これまた随分違ったのです。

所さんのポイント
水分の量と気温で、雪の結晶の形は決まるのだ!

所さん雪像  雪は、自らの重みで結晶がくっつき、大きな結晶になることで頑丈になります。この現象を焼結と呼びます。この現象を利用して作るのが、雪像。番組で調べた所その固さは、ジャガイモやニンジンをも上回るものでした。
 そこで新潟で、雪像作りの名人が所さんの雪像作りに挑戦しました。その完成品の出来映えには所さんも目がテン!でした。

 雪国で撒かれている融雪剤。いったいどんな薬品が撒かれているのだろうと思い、矢野左衛門が許可を頂きなめてみると、なんとそれは食塩(塩化ナトリウム)だったのです。他にも塩化カルシウムも使われていますが、なぜ食塩で雪は融けるのでしょう?それは水に塩を加えると、零度でも凍らない凝固点降下が起こるからなのです。なので雪ももっと低い温度でないと凍ることが出来ず、融けてしまうというわけなのです。

所さんのポイント
融雪剤には、なんと食塩が使われていた!

 矢野左衛門がある写真を見て驚きました。それは電線に丸く雪が着いてしまっている写真。以前の電線ではこんなことがあったというのです。雪にはかなり粘着性があるんですね。今ではこんなことの無いよう、科学的に様々な工夫が行われています。その1つが“難着雪リング”。仕組みは簡単。一定間隔で電線にリングを巻くだけ。これだけで、電線にらせん状に走る線に沿って動いてきた雪が、リングに当たって落ちるというものなのです。
 しかし送電鉄塔だけは、今のところ人力で雪を落とすしか方法は有りません。北海道の山の中でも、1週間かけて担当地区3000本の鉄塔の雪下ろしが行われていました。

自然・電波・エネルギー・鉱物編へ
前週 次週
ページトップ

ジャンル別一覧 日付別一覧