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 挑戦手作りハムの科学  #695 (2003/08/17) 

 そろそろ夏バテで悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?その夏バテに利くビタミンB1を豊富に含んでいるのが豚肉。そしてその豚肉を簡単に食べられるのがハムなのです。しかしハムっていったいどうやって作るのでしょう?もちろん「目がテン!」ならではの珍ハムも続々登場!

ロースハム  街中で外国人の方に、生ハムとロースハムを見せてみました。すると多くの外国人が「ロースハムはハムじゃない」というのです。これはいったいどういうことなのでしょう?日本のハムはハムじゃない!?
 そこで矢野さんがハム工場に訪れ、ロースハムが出来るまでを見てみました。まずは豚肉を塩分を多く含んだピックル液という液に漬けます。その後この豚肉を丸め、サクラのチップでくん製にし、そしてボイルしてハムが完成するのです。
 これに対し、ヨーロッパで主に作られる生ハムは、塩漬けにして、その後長い時間をかけて乾燥・熟成させるだけ。生ハムとロースハムは随分違うものだったのです。

所さんのポイント
ロースハムは、塩漬け、くん製、ボイルの3つの過程を経て作られる。塩漬けだけの生ハムとはずいぶん違う!

 ハムといえば、あの塩味が特徴。ロースハムで1.6%と、それなりの塩分が含まれているのです。なぜなのでしょう?そこで矢野さんは減塩ハムを作って頂きました。しかし封を切ってみると、そのハムはバラバラ。実は豚肉に含まれる、塩分に溶けるたんぱく質が、肉の接着剤の役割を果たしていたのです。

所さんのポイント
ハムの塩分は、殺菌・保存のためと、肉の接着剤の2つの役割が有る!

 なぜ、ハムは豚肉なのでしょう?そこで「目がテン!」は牛肉と鶏肉で、ハムを作ってみました。スタジオで所さんが試食しましたが、やはり豚肉が一番とのこと。牛肉は、熟成するのに豚肉より時間がかかり、また鶏肉はやはり採れる肉が少ない。ということで豚肉がハムに一番向いているようです。

プレスハム  さらに「目がテン!」ではなんと河の豚、河豚=フグのハム作りに挑戦してしまいました。矢野さんが手作りしてみたのですが、最初、フグハムはバラバラ。塩に溶けるたんぱく質こそあるものの、肉の構造上、それが染み出てこないとのこと。
 そこで役立ったのが、昔懐かしいプレスハムの製造方法でした。プレスハムとは、豚肉とそれ以外の肉(魚肉など)を圧縮(プレス)して作ったもの。フグハムもプレスで無事固まり、完成しました。しかし所さんは「フグの味がしないない」と一蹴。それに1本1万円では、やはり高過ぎます。

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