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 都心で急増!コウモリ  #697 (2003/09/07) 

 季節は秋。この時期、夕方空を見上げると必ず見ることが出来る生物がコウモリ。実はこのコウモリ、大都会東京でも年々その数を増やしているとか。そのコウモリの知られざる生態に、今回は迫ります。

アブラコウモリ

コウモリ

 なんと東京の夜空にも飛び交っているというコウモリ。そこで「目がテン!」では、多摩川、上野、新宿都庁、渋谷の4箇所に定点カメラを設置しました。すると全ての場所にコウモリは出現したのです!渋谷のスクランブル交差点上空にもコウモリは飛んでいました。
 いったい大都会東京のどこを、コウモリは棲み家としているのでしょう?矢野さんが追跡リポートしました。すると渋谷では暗渠(あんきょ・地中にある川)渋谷川に、そして上野では動物園の事務所の屋根のすき間に、棲んでいたのです。

所さんのポイント
コウモリは東京・渋谷上空にも飛んでいた!

 昼間は棲み家で逆さまになっているコウモリ。1日13時間はこの姿勢だそうです。頭に血が上らないのでしょうか?ヒトでは2時間が限界だそう。
 そこでコウモリの逆さまになった時の体の変化を見てみました。すると体温が39度から30度まで、9度も落ちたのです。実はコウモリは逆さまになると最低限の器官にしか血液を送らなくなるため、頭に血も上らなくなるのです。ただし体温も下がり、活動も鈍くなるのです。

 コウモリは超音波を出すことで、虫を探知し、空中で捕獲し食べます。しかしこのコウモリの超音波を避けるため、一部のガ(蛾)やカ(蚊)が、ある不思議な行動をとるというのです。
 そこで矢野さんが山の中へ実験に行きました。人工的に作ったコウモリの超音波をスピーカーから流すと、なんとガがふらふらと落ちてきたのです。なんとガは死んだフリをすることで、コウモリの超音波から逃れていたのでした。
 今度は大量のカがいる透明な箱に手を入れて、またコウモリの超音波を流してみました。するとカは全く飛ばなくなり、しかも刺さなくなったのです。カもじっとすることで、超音波から身をかわしていたのでした。

所さんのポイント
コウモリの超音波から、一部のガ(蛾)とカ(蚊)は死んだふりやじっとすることで身を守っていた!

 このコウモリの超音波、試行錯誤の末「目がテン!」ではワイングラスとコルクをこすり合わせることで再現に成功しました。この音を出しながらカのいる箱に手を入れてみると、確かに全く刺されませんでした!これぞ「目がテン!」の新発見!?

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