知識の宝庫!目がテン!ライブラリー




 驚きの珍獣ナマケモノ  #706 (2003/11/09) 

 今週の「目がテン!」は謎の珍獣ナマケモノを科学します。矢野さんは「ナマケモノを活動的にせよ」というとんでもない指令を受け取ります。はたしてそんなことは可能なのでしょうか?

 まずは動物園にいるナマケモノを1日固定カメラで観察してみました。すると食事の時と夜は多少活動しましたが(ナマケモノは夜行性)、結局1日の内19時間はじっとしていたのです。
 そこで矢野さんは、樹上にばかりぶら下がっているナマケモノを地上に降ろしてみました。動かないかと思ったのですが、手が鍵状の爪になっているナマケモノはのろのろとぶら下がる所へ移動。樹上性の生き物なので地上での活動には適していない体なのです。

ナマケモノ  ナマケモノは何を食べるのでしょう?矢野さんは、バナナ、ソーセージ、チョコレート、サツマイモ、食パンを与えてみました。すると固いサツマイモはパス、パンは爪と歯で上手に潰しながら食べ、バナナは食べようとして落っことしてしまいました。ナマケモノは草食。しかし貧歯目という歯が少ない動物の仲間なので固いものはダメ。さらに1日8グラムの葉で十分という、実に少食な動物だったのです。

 ナマケモノの健康診断を決行しました。血圧に心拍数、そして体温。すると、なんと血圧が低すぎて測定不能だったのです!さらにレントゲンで見ると、ナマケモノの心臓は、同じ大きさのイヌと比べてもとても小さかったのです。
 さらにナマケモノを寒い所に置いた時にも、驚くべき事態が発生しました。なんとほ乳類で恒温動物のナマケモノの体温が下がってしまったのです。
 ナマケモノは基礎代謝の低い動物。外気温に合わせて体温を調節することもしない省エネ動物なのです。なので少食でも生きていけるのですが、1日の大半は動かずじっとしているのです。

所さんのポイント
ナマケモノはほ乳類なのに、外気温に合わせて体温が上下する!

 うんともすんとも動いてくれないナマケモノ、しかし矢野さんはある情報を入手しました。水の中では、ナマケモノは活発に動くというのです。そこでおプールに入れてみた所、活発にとまでは言えませんでしたが、確かに泳ぎました。  普段は樹上でじっとしていることで敵の目を逃れているナマケモノですが、その敵から逃げる時、及び木と木の間を移動する時は、木の下に有る川や池に飛び込み、泳ぐのです。

水中で泳ぐナマケモノ

所さんのポイント
ナマケモノは敵から逃げるためや木の間を移動するために、けっこうちゃんと泳ぐ!


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