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飛びネズミ (秘)サーカス
第915回 2008年1月6日


 2008年の干支はネズミです。ネズミはミッキーマウスなど様々なキャラクターにもなり、ペットとしても大人気の馴染み深い動物です。というわけで今回は知られざるスゴイ能力を持つネズミの不思議にチュー目します。

 ネズミという名前の由来は、人間が寝ている間に食物を盗むことから寝盗み(ねぬすみ)、そしてネズミになったという説があります。ネズミは最小クラスの体長5cmのカヤネズミや、大人になると約130センチにもなるカピバラという最大のネズミまで世界には1000種類以上もいます。その中でも私達の身近に生息しているのはクマネズミドブネズミの2種類です。クマネズミは天井裏や屋内に住み、泳ぎの得意なドブネズミは下水や床下に住んでいます。
ネズミのロープウェー さて、矢野さんはスゴイ能力を持つというネズミに会いに、鹿児島県の「ネズミのチュー学校」 を訪ねました。こちらではネズミの運動能力を活かしたショーが見られます。ネズミは綱渡りや三段跳び、垂直飛びなど次々に見事な技を披露してくれました。極めつけは自分でロープを引っ張り、小屋まで向かうネズミのロープウェー!
 しかしネズミはなぜこのように身体能力が優れているのでしょうか?その秘密を探りに、ネズミの生態を調査している技術研究所を訪れました。狭い小屋の中にいるたくさんのクマネズミを、無人カメラで観察してみると、器用に細いパイプの上をするすると登り、さらにはジャンプして垂直に壁を登っていったのです。なぜ小さな足で簡単に壁を登れるのでしょう?その秘密は足の裏の肉球にありました。肉球を電子顕微鏡で見ると深く刻まれたシワがあり、これが滑り止めとなってどんな場所でも登ることができるのでした。
 さらにネズミの驚異的なバランス能力の秘密を探るためこんな実験を行いました。小屋の中央にネズミ返しのついている餌台を設置して、そこへ3ミリの鉄棒を渡しておき様子を見ることにしました。するとネズミは鉄棒を渡り見事、餌台までたどり着いたのです。その様子をスローで見てみると、尻尾を左右に振っていました。まるでサーカスで人間が綱渡りをする時に持つ棒のように、尻尾によってバランスを取っていたのです。ではこの尻尾が使えなくなるとどうなるのでしょう?そこで先程と同じネズミの尻尾に棒をくくりつけてみます。すると、先程は瞬時に登ったパイプが登れません。さらに鉄棒の上も全然ダメでした。実はネズミにとって尻尾は5本目の足ともいうべき重要な部分だったのです。
 さらにネズミの重要な部分はもう一つありました。ネズミを、餌がある入り組んだ迷路へ入れ行動を見てみると、簡単にゴールの餌までたどりつきました。よく見ると、ネズミは曲がり角に来ると全てヒゲを当てて自分の位置をどこか把握し移動していました。そもそもネズミは視力が弱いためヒゲを杖代わりにすることで移動しているのです。そこで、ヒゲを使えないようにテープで止めてみました。すると、コースの途中で10分以上立ち止まり固まってしまいました。実は、ネズミが夜暗いところでも素早く動けていたのもこのヒゲのおかげだったのです。

所さんのポイント
ポイント1
ネズミのスゴイ身体能力の秘密は、「滑らない足裏」と「バランスをとる尻尾」、そして「目より重要なヒゲ」にあった。

 ネズミといえば、エサ以外でもなんでもかじってしまいますよね。では本当になんでもかじるのか材質の違う3つのコップで実験しました。すると、プラスチック、ガラス、ステンレスのコップ全てを躊躇なく噛みついたのです。これはなぜでしょう?そこで、ネズミの歯科検診を行いました。するとネズミの前歯はとても立派で上下共に鋭くとがっていました。私達人間の歯は、一定の形に出来上がる頃に根元にある歯髄といわれる部分が小さくなると、歯の成長が止まります。しかしネズミの前歯の場合は歯髄がいつまでも小さくならないため前歯は永久に伸び続けるのです。その伸びる長さは一週間で約2.5ミリ、なんと一年間で10センチ以上にもなるそうです。もしネズミが何もかじらずにいると前歯が伸びすぎて、口が塞がってしまい、何も食べられなくなってしまいます。ネズミがしきりに何かをかじっているのは歯を研いで削るためだったのです。

所さんのポイント
ポイント2
ネズミがなんでもかじってしまうのは、前歯が永久に伸び続けるため、口が塞がらないように歯を研いで削っていたからだった!

 さて、ネズミにまつわる物語で「ハーメルンの笛吹き」という物語があります。ドイツのハーメルンでネズミが大量発生し、ネズミ退治を引き受けた男が笛を吹いてネズミたちを集めそのまま川へ向かわせ溺れさせるというストーリーです。しかし、実際にこんなことができるのでしょうか?そこで佐藤アナがハーメルンの笛吹きの再現にチャレンジしてみました。しかし、リコーダーやホイッスルを吹いてみても、ネズミに無視されてしまいました。そこで動物行動学の先生に協力してもらうことに。先生が準備してくれたのは、子ネズミの声を録音し再生することで大人のネズミを集めてしまう、ネズミ誘引装置です。子ネズミの声は人間には聞こえない約50キロヘルツの超音波ですが、特別な方法で周波数を下げてみるとチューチューというおなじみの声が聞こえてきました。 装置に近づく3匹のネズミ (大成功) 実はネズミは、ほとんどのコミュニケーションをネズミにしか聞こえない超音波で行うので外敵に気付かれることなく安全にやり取りが出来るのです。そして、この装置をネズミの入っている柵に置いてみると、なんと、今まで全く動かなかったネズミが近づいてきました!実はこのネズミは、声を録音した子ネズミの母親だったのです。その後は母親以外のネズミも近付き実験は大成功でした。まだ完全ではありませんが、近い将来ハーメルンの笛吹きは実現するかもしれません。



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