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ペンギン 行進(秘)操縦法
第968回 2009年1月18日


 愛くるしい姿で動物園の人気者、ペンギン。しかし地球温暖化の影響で、現在なんと18種類中、12種類ものペンギンが絶滅の危機に晒されているというのです。

 長崎にあるペンギン専門の水族館を訪れた矢野さん。早速、餌のアジを与えようと近づいてみると、敵だと勘違いされたようで、翼で叩かれてしまいました!そのパワーはニンジンが真っ二つになってしまうほどで、機械で計測してみると、なんと人間の女性のビンタとほぼ同じ強さでした。なぜこんなに力が強いのでしょう?そこで、ペンギンが傷つかないように翼を固定し、水の中へ帰してみると…翼を使えないペンギンはプカプカ浮いているだけで、全くなす術なし。ペンギンは力の強い翼で、時速30キロ以上というスピードで泳ぐための推進力を生み出していたのです。 
足のレントゲン写真(3倍も長かった!)   水中を自由自在に泳ぐペンギンですが、陸上ではなんとも不器用なよちよち歩きをしています。一体この足はどうなっているのでしょう?レントゲンで撮影してみたところ、ペンギンの足の骨はなんと外にでている部分の3倍もの長さがありました。さらに横から見ると足の骨の付け根には関節があり、90度に曲がっていたのです。実は元々、空を飛ぶ鳥だったペンギンは水中で泳ぐために水の抵抗を受けにくいよう、体の形を横から縦に進化させたのです。その時、足が曲がった関節ごと体内におさめられてしまったと考えられているのです。  試しに、トビの大腿骨とペンギンの大腿骨を水槽に入れてみると、ペンギンの骨だけが沈みました。断面を見比べてみると、普通の鳥の骨は、空を飛ぶためにスカスカの中空構造で体を軽くしていますが、ペンギンの骨は中まで詰まっていました。実は、ペンギンの骨は水中に潜りやすいように重い骨へと進化していたのです。
 冬には氷点下となる海中で一生のうち60%を過ごすと言われているペンギンですが、なぜ冷たい水の中にずっといても平気なのでしょう?水から上がってきたペンギンの体を見てみると、表面は濡れていますが、中はびっしりとふわふわの羽毛が生えていて濡れていなかったのです。そこで実験!水に濡れると色が変わる紙をペンギンの羽毛の中に3箇所入れ、全身が浸かるように泳がせます。20分後、色紙をチェックしてみると、見事3枚とも濡れていませんでした。比較のため、水鳥の代表アヒルの羽毛を見てみると、毛の生えていない部分がありました。しかし、ペンギンの羽毛は隙間なくびっしりと生えていました。その密度は普通の鳥の2倍以上あると言われています。だからペンギンは寒い水中でも生活できるのです。

所さんのポイント
ポイント1
ペンギンは、力の強い翼、重い骨、密度の濃い羽毛など、水中での生活に適応するために様々な進化を遂げてきたのだ!

 ところで、ペンギンはなぜ群れで集団行動をするのでしょうか?専門家によると、生きたエサを与えればわかるとのこと。そこで、ペンギンのプールに生きたアジを放します。まずは30匹のアジにペンギン1羽で実験スタート!すると、ペンギンは必死に追いかけるものの、10分で1匹もアジを捕まえることができませんでした。ここで援軍を投入!10羽のペンギンがプールに入ると、集団でアジを追いかけ、弱ってきたアジを簡単に捕食したのです。さらに1羽がミスをしても仲間が上手くフォローし、10分でアジの群れを全てたいらげてしまいました!ペンギンが集団行動するのは協力しあってエサを捕食するための、生きる知恵だったのです。
 さて、ペンギンのパレードを見ると、常に集団で行動しています。では、ペンギンの通り道の真ん中に人が立つとどうなるのでしょう?すると、先頭の一羽が人の右側をすりぬけると、後続の全員が右側をすり抜けました。何度やってもペンギンはみんな先頭と同じ方向に1列でついていきます。さらに、野生のペンギンの様子を見ても、先頭の一羽に皆がついていくようです。ラジコンペンギンに着いてくる集団そこで、目がテン特製『ラジコンペンギン』で、ペンギンの集団を操ってみようとチャレンジ!集団に近付いたラジコンペンギンは、最初こそ警戒され、避けられていましたが、なんと見事集団がついてきたのです。ラジコンが止まると集団も止まり、細い道へ行くとみんなも細い道へ。一体なぜでしょうか?実は、ペンギンの群れにはリーダーがいません。ペンギンは、天敵に襲われやすい陸上では、いち早く危険を察知した1羽の後を追うことで周りも一緒に逃げるという習性を身につけたと考えられているのです。
 夜の水族館を訪れると、昼間は集団でいたペンギンが2羽のペアになっていました。実はペンギンは繁殖期ごとにつがいになり、ペアのオスとメスの仲はとっても良いのだそうです。しかし、野生のように、200万羽の大集団となった時、どうやってパートナーを見分けるのでしょう?部屋を観察していると、オスとメスが一緒になると鳴き出すことがわかりました。そこで、パートナーのオスの鳴き声を録音。その鳴き声をメスのいる部屋の前で流してみると…メスは部屋から出てきてオスを探し、スピーカーに近付いてきました。今度は別のオスの鳴き声を聴かせてみると、ほぼ無反応で、部屋からも出てこなかったのです。ペンギンは、鳴き声を決め手にしてパートナーを判断していたのです。

所さんのポイント
ポイント2
大集団で暮らすペンギンは、見た目でなく、鳴き声でお互いのパートナーを判断しているのだ!




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